金爆・歌広場淳連載:自画自賛させてほしい、冠番組『格ゲー喫茶ハメじゅん』の“新しさ”

歌広場淳が語る『ハメじゅん』の“新しさ”

ゲームならではの“遊び”がある、面白い状況

 さて、そのほか格ゲー周りの最近の活動でいうと、3on3で行われる『ストリートファイターV』のリーグ戦『ストリートファイターリーグ: Pro-JP operated by RAGE』に、ゲストとして携わらせてもらいました。

 ドラフトでチームを作り、リーグ戦で争う。フィジカルなスポーツに近い試みで、「その他のプロスポーツと同じように盛り上げることができるか」というのも見所ですが、一方で、ゲームならではの要素があるのが面白いと思っています。それは、「キャラクターBAN」というルール。試合前にお互いのチームからBAN対象のキャラクターを1キャラずつ指定して、その試合中は相手チームがそのキャラクターを使用できないというルールです。

 こういうふうにルールを柔軟に設定し、新しい楽しみを提示して、試合を新鮮に見せるというのは、成熟しきったスポーツではなかなかできないと思います。僕は野球に詳しくないので、「全員逆打席でプレイしたらどこが一番強いの?」「試合によって特定の変化球をBANできるルールがあったら面白くない?」なんて思ってしまいますが、そんなことを本気で言ったら、野球ファンは怒るはず。見ている側も「なんだそれ!?」と思うような遊び方を、オフィシャルにメーカーが提示してくれるというのは、いましかできない贅沢なことなのかもしれません。今後eスポーツの市場がもっと大きくなれば、ガチガチに国際ルールが定められた「競技」としての側面と、お楽しみのサブルールを入れた「遊び」に明確に分けられてしまうかもしれない。そうなれば、「遊びはプロのやることじゃない」から、豪華メンバーで贅沢な遊びをして、それが競技としても成立する、という状況はなくなってしまうだろうから。

 というふうに、eスポーツ/格ゲーシーンはいま、少し成熟してプレイヤーの人間性に焦点が当たるようになり、しかしまだまだゲームならではの遊びも残っているという、過渡的な面白い状況です。『格ゲー喫茶ハメじゅん』も、『ストリートファイターリーグ: Pro-JP operated by RAGE』も、ガチな人からしたら「歌広場、そうじゃない」と言われてしまうかもしれませんが、僕にしか出来ないことをしていますので、ぜひチェックしてみてください。

(取材・構成=橋川良寛)

■ゴールデンボンバー オフィシャルサイト
http://pc.goldenbomber.jp/
■THE REBELS eMPIRE GAMING PROJECT
https://www.spaceshowertv.com/remg/
■TOKYO MX「格ゲー喫茶ハメじゅん」毎週金曜23:30~24:00放送
・番組Twitter
https://twitter.com/hamejun_game
・番組YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCeqsiUADFPnth5sL49D-Thw
■「ストリートファイターリーグ: Pro-JP operated by RAGE」公式サイト
https://streetfighterleague.capcom-s.com/

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