Apple WWDC 19の発表内容がリーク iOS13とWatch OS 6に多数新機能など「iPhone偏重」から脱却?

「iPhone偏重」からの脱却

 今年のWWDCは、もしかしたら例年9月に開催される次期iPhoneの発表と同じくらい重要なイベントとなるかも知れない。というのも、Appleは利益をiPhone販売によって確保する「iPhone偏重」体質からの脱却を目指しているからだ。

 アメリカのスマホ専門ニュースメディア『phoneArena』は6日、Appleの「iPhone偏重」の深刻さを伝える記事を公開した。その記事では、同社がアメリカ証券取引委員会に提出した資料にもとづいて、頼みの綱のiPhoneが世界的な販売不振に陥っていることを伝えている。昨今のAppleの業績悪化の原因として、中国市場におけるiPhone販売の不振が指摘されていた。しかし、同社が提出した資料は南北アメリカ、欧州、そして日本においてもiPhoneの販売数が下落したことを明らかにしているのだ。

 iPhoneの販売不振の一方で、南北アメリカ市場においては明るい兆しが見えている。この市場ではiPhone販売数の下落がサービス部門とウェアラブル部門の業績によって相殺された結果、2019年1月から3月までの利益が前年同時期比で4%上回ったのだ。

 iPhone偏重からの脱却の兆しは、国内メディアのマイナビニュースも伝えている。同メディアによると、4月30日に発表されたAppleの2019年1月から3月の売上高は、前年同時期比5%減の580億1,500万ドル(約6兆4,000億円)だったものも、サービス部門に限って見れば過去最高の114億5,000億ドル(約1兆3,000億円)となったのだ。こうしたサービス部門の成長が評価され、業績発表後に同社の株価は5%上昇した。

 以上のようなサービス部門への注力を進めるうえで重要となるのが、OSやアプリのアップデートであろう。今年のWWDCの発表に注目すれば、Appleのサービス部門強化策の方向性がわかるかも知れない。

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる