アバンティーズ、決意の再始動 “エイジの日”に送り出した愛しかないドキュメンタリー
いまとこれからについて、リクヲは「僕らが思っている以上にファンの人たちには不安がいっぱいあると思うから、笑って不安が吹っ飛ぶような動画が作りたい」という。ツリメは「いまはだんだん元気になってきて、泣いているときより笑っているときのほうが断然多いので、安心してください」と笑顔を見せた。そしてそらちぃは、「大袈裟な言い方かもしれないけど、俺のなかにはエイちゃんがいると思っているし、エイちゃんの気持ちも、エイちゃんがやりたかったことも、エイちゃんがカッコいいって思ってたことも、全部わかっているから。俺は俺でもあるし、俺はエイちゃんでもあるといまは思っているから、『あとは任せて』って言いたいな。俺の中から見ててほしい」と、力を込めた。
そらちぃはさらに、「いろんな人が悲しい気持ちになったと思う。でもそのなかで、俺たちを支えてくれたYouTuberの仲間だったり、地元の友だちだったり、高校の同級生だったり、親だったり、視聴者のみんなだったり、そういう人たちは絶対に大切にしないとだめだなって思うし、一生守りたいな。恩返しがしたい」と語り、悲しみで流した冷たい涙から、いまは思い出に彩られた温かい涙が出るようになったと、ファンにメッセージを送る。インタビュー部屋の外の風景は、夜から朝に変わっていた。
常に周囲の人を気遣っていたエイジに、何より「愛」を学んだというそらちぃ。この動画を、アバンティーズのファンはもちろん、YouTuberをよく知らない人にも観てもらいたい、と思う。弱冠22歳、まだ世間的に軽く見られることも少なくない「YouTuber」の言葉に、背筋が伸びる思いがしないだろうか。大切な仲間の命を背負い、「いつまでも本気で遊び続ける」という勇気ある決意をしたアバンティーズに、心からのエールを送りたい。
(文=橋川良寛)