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取材担当ライターが見たアバンティーズ・エイジさん あの笑顔でネバーランドを旅する姿を思う

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 世間に衝撃を与えた、あの悲しいニュースから1週間あまりーー。YouTuberに造詣が深く、当サイトで昨年、アバンティーズのインタビュー(https://www.realsound.jp/tech/2018/06/post-204483.html)も担当したライターの佐藤結衣氏が、エイジさんへの思いを綴る。  

 エイジさんが運んでいた“心地よい風”

 アバンティーズへのインタビューを行なったのは、2018年の6月だった。取材場所は東京・六本木のタワービル。そんな都会のど真ん中にも関わらず、エイジさんは裸足だった。ラフな服装でペタペタと歩き、ツリメにプロレス技をかけて笑っていた。その笑顔が忘れられない。

 2019年1月1日、エイジさんが帰らぬ人となったことが発表された。UUUMのホームページには、アバンティーズに全く似合わない「訃報」の文字。これが質の悪い冗談だったらどんなによかっただろう。いや、まだメンバーに仕掛けたドッキリ動画のように、エイジさんが「フフフ、ま、それはウソ!」とネタバラしの一声が聞こえて来るのを待ってしまっている。そのくらい、今も実感がわかない。

 インタビュー時には、記事に入りきらなかった話題がいくつかあった。「これまで大変だった企画は?」という問いには、『リビングに巨大な温泉作ってみた!!!!【ジャグジー付き】』と答えてくれたエイジさん。タイトル通り、4人が共同生活をするアバハウスのリビングに、ジャグジー風呂を設置し、床には砂利を敷き詰め、壁一面に富士山が掲げられる。そして、どこからか連れてきた見知らぬおじいちゃんたちと一緒に湯に浸かるという、実に大掛かりな企画だった。

リビングに巨大な温泉作ってみた!!!!【ジャグジー付き】

 動画では、もともとあったテーブルや本棚をどかすところや、果てしない枚数に分かれた富士山の壁紙をプリントアウトしていくエイジさんの姿が映し出される。そんな一つひとつの作業がいかに大変だったかが語られるのかと思いきや、彼の口からまず出てきたのは「エキストラのみなさんが頑張ってくれました(笑)」と、おじいちゃんたちへのねぎらいの言葉だった。

 また、アバハウスの管理について尋ねると「得意じゃないけど、僕がやってます。みんなが鍵とかなくしたり、壊したりしても、怒られるのは俺。悲しいよね。そら? ……あれ、聞こえない(笑)?」と、そらちぃとふざけ合う一幕も。YouTuberという職業が定着しつつある今も、アバンティーズの動画投稿を仕事にしたくないと願ったエイジさん。YouTubeへの投稿は、あくまでも「放課後の思い出を残しておきたい」と始めた中学生のころと変わらない気持ちで続けていきたい。そして、やりたいことがあればYouTubeという枠組みにとらわれずにやっていきたい。そう笑って話してくれていた。

 「アバンティーズは、最終的にこうなりたいっていうのはあるんですか?」という質問にも「むずいなー」と言葉を選んでいたエイジさん。そして「いろんなことを試して、それぞれ本当に楽しいことが見つかっていったら、やりたいこと全部やっとこうって。YouTuberのいいところは、成功しても失敗しても面白いってとこなんですよ。だから、何でもやってみたほうがいい。そういう贅沢なところにいるって思っています」と語ってくれた。その柔らかな物腰が、多くを求められ始めたYouTuberたちにとって、心地よい風になっていたに違いない。彼とコラボするクリエイターたちは、いつだって深呼吸をしているように穏やかな笑顔を浮かべていた。

 音楽、映画、そしてプロレスに、ヌード写真集……やりたいことを聞けば、アイデアが尽きることがなかった。ヌード企画の発案者は「誰だっけ? 俺じゃない気がする。誰かがボソッて言ったの、めっちゃいいなーって思って覚えてたから」(エイジ)、「いや、お前だよ(笑)」(そらちぃ)、「なんかの冗談で言ったような気がする」(リクヲ)と押し問答する3人をツリメが笑って見ていた。このアバンティーズらしい平和な風景が、いつまでも続くものだと思っていた。

      

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