『レッド・デッド・リデンプション2』“放っておけば髪が伸び、不摂生だと太る”というリアリティ

 ロックスター・ゲームスが10月26日に発売するPS4/Xbox One向けソフト『レッド・デッド・リデンプション2』(以下『RDR2』)は、19世紀末のアメリカを舞台にしたオープンワールドゲームだ。2008年発売の『レッド・デッド・リデンプション』(以下『RDR』)から、様々なアクティビティやサイドミッションを気ままにこなせる自由度の高さが更に進化。往年の洋画に見られた「西部劇」の世界に飛び込める、と言えば分かりやすいかもしれない。

レッド・デッド・リデンプション2:公式トレーラー第2弾

 プレイヤーは主人公のアーサー・モーガン(以下アーサー)を操って危険な荒事に挑めるだけでなく、面倒事は避けて何も考えずに愛馬と荒野を走り回る行為も許されるのだ。同時に、意思(高度なプログラム)を持ってそれぞれの生活をおくるNPCキャラクターはもちろん、大空を舞う鷲や獰猛なグリズリーなど200種類近くの野生動物が登場する。脚色を加えている箇所はあれど、およそ120年前に見られた米国の情景を再現し、エンタメ性を上手くミックスした『RDR2』のゲームデザインを評価する声は多い。中でも筆者がユーザーに知ってもらいたいのは、我々が現実世界で何気なく取っているアクションを再現している点だ。

リアルの人間生活を再現したアクションの数々

 「髪を切らないと伸び続ける」「食べ過ぎると太る(逆も然り)」「身体を洗わないと不潔な状態が続く」といった事実は、リアルを生きる人間では当たり前に思える。しかし大抵のゲームにおいて、ほとんどの場合はウィンドウからコマンドを選べばヘアースタイルを変えられるし、回復アイテムを食べても太らない。『The Sims』など一部のライフシミュレーターや、サバイバル生活をメインに据えた作品は別として、その他では「キャラクターの髪を切るタイミング」や「不安定な食生活の改善」といった状況を心配する必要はないはずだ(そもそも実装されている方が珍しいかもしれない)。

レッド・デッド・リデンプション2【CEROレーティング「Z」】 – PS4

 そんな中、『RDR2』でプレイヤーの分身となるアーサーは、時間経過で髪やヒゲが伸び、食事を摂り過ぎると体重が増加し、風呂に入らないままだとNPCから怪訝な顔をされる。また天候や気候の変動から生じる温度にも敏感で、うだるような暑い地域に移動するとシャツの袖を捲り、雪が吹き荒ぶ険しい山岳だと自然にコートを羽織る。その際、気温に合った服装を心掛けることでステータスに補正がかかる仕組みだ。

 他にはショートからロングにイメージチェンジしたい時、髪が伸びるのを待たなければいけない(育毛剤を使えば成長が促進される)さらに細かい部分だと、入浴時に身体を洗う場所を指定することも可能。こうした何気ないアクションの再現は、時に賛否両論を呼び起こすタネになるかもしれない。だが「今まで以上に自らの人間性をキャラクターに反映させられる」「没入感が高まった状態でオープンワールドを冒険できる」と考えれば、自然と前向きに捉えることができるのではないだろうか。少なくとも、プレイヤーによっては「そんな所まで?」と感嘆するほどに、ロックスター・ゲームスのクリエイティブな再現技術が詰め込まれているのは間違いないのだから。

食事に関する仕様

食事を摂ると体力が回復する
食事を摂らないままだと空腹状態に陥り、目眩が起こる
食事の量で体重が変動する

服装に関する仕様

気候や天候に合わせた服装に着替えることでステータス補正が働く

毛髪に関する仕様

ゲーム内の時間経過で髪が伸びる
ヘアースタイルの変更タイミングが毛髪の長さに依存する
育毛剤(ヘアトニック)が存在する

入浴に関する仕様

身体を洗う箇所を指定できる
入浴せずに生活することでNPCキャラクターの反応が変わる

 シリーズファンにとっては短くはなかったであろう10年の歳月を経て発売される『RDR2』。本稿で取り上げたアクション以外にも、野生動物を仕留める狩猟や金銭などの戦利品が得られる強盗、コンマ数秒の差で勝敗が決する決闘など、本筋のストーリーに負けるとも劣らない要素が目白押しだ。『RDR』のプレイ経験問わず、この機会に本作を手に取ってオープンワールドゲームの進化を肌で感じ取ってもらいたい。

 ■龍田優貴
ゲームの尻を追いかけまわすフリーライター。時代やテクノロジーと共に移り変わるゲームカルチャーに目が無い好事家。『アプリゲット』『財経新聞』などで執筆。個人的なオールタイムベストゲームは「ファミコン探偵倶楽部」シリーズ。
Twitter:@yuki_365bit

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