“あの人のゲームヒストリー”第六回:石塚朱莉(NMB48)
NMB48 石塚朱莉が語る『ドラクエ』への熱烈な愛情 “異色のゲーム実況”はどこへ向かう?
「『イライラする様子が面白いんか』と驚きました(笑)」
――そんな石塚さんのチャンネルも、9月18日で開設から1年を迎えました。おめでとうございます!
石塚:ありがとうございます! 最初は「余裕でしょ」と思ってたんですけど、続けていく大変さもありますし、YouTuber・ゲーム実況者として始めるとなったら、要求されるものも違ってくるし、『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』の実況からスタートしたんですけど、足りないところが多くて、本当に落ち込みました。一生懸命やってるつもりなんだけど、いろんな人に怒られちゃうし。私のファンの方とゲームファンの方で小競り合いもあったりして。今でも「どうしたら面白くなるのかな」って悩んでます。
――見る側としては、いつも楽しませてもらっていますよ。ちなみに、ご自身の中で印象に残った回を挙げるとすれば?
石塚:『ドラゴンクエストⅡ』2のメタルスライム回ですね。これ、30分の動画にまとめてるんですけど、実際は1時間くらいプレイして5匹も出てこなかったし、結局1匹しか倒せてないんです。めちゃくちゃイライラしたんですけど、見てくださった方たちからは「神回」って言われていて。「イライラする様子が面白いんか」と驚きました(笑)。
――3ターン目で逃げ出したメタルスライムに発狂したり、中盤で完全に不貞腐れてる石塚さんが面白い回でした。
石塚:あともう一つ挙げるとしたら、『ドラゴンクエスト3』の転職回ですね。当時はそんなつもりなかったんですけど、普通だったら考えられない転職をしてしまって、コメントがお叱りとお説教の嵐で埋め尽くされたんです。コメントで日々お叱りの言葉を受けることは多いので「また怒られたな」くらいのつもりだったんですけど、「やばいことをやってる奴がいる」と拡散されて。
――ダーマの神殿での転職をきっかけに、コメント欄でいろんな人がドラクエ論を展開し始める、という。
石塚:この回はコメント欄から物語が生まれてると思います。
――生まれてますね、確実にこれは生まれてます。
石塚:こうやって色んな方のコメントを見ながらプレイすることで、『ドラクエ』の隠しネタを知ることができたのも大きかったですね。コメントを読んでいる視聴者の方も「そんなことがあったんだ、知らなかった」と反応してくれているのを見るので、面白いなと。自分が普通にアイドルとして生きてきた中で、『ドラクエ』好きの方と出会うことってあんまりなかったんですよ。なので、こういう場所で『ドラクエ』が好きな同志たちと触れ合う機会を作ることができて、自分は間違ってないんだなと気づかされました。最近『ドラゴンクエスト脱出ゲーム』というリアルイベントにも参加したときに、『ドラクエ』好きの友だちと知らない方と4人でパーティーを組まなきゃいけなくて。
――4人未満で行くとマッチングされるんですよね。
石塚:そうです。結果的にドラクエ好きのご夫婦と組ませてもらったんですけど、会話をしている『この人はドラクエが本当に好きなんだな』っていうのが伝わってきて。私は旅芸人だったんですけど、「ファッションショーをやれ」「ギャグを言え」という要求に応えるのも楽しかったですし。ゲームの中に入り込むような仕掛けもたくさんあって、テンションが上がりました!