Android版『フォートナイト』はGoogle Playで配信されない? 公式サイト解析で対応機種の予測進む

Android版フォートナイトの配信事情

 多数のハードウェアに対応するクロスプラットフォームなバトルロイヤルゲーム『フォートナイト』のAndroid版アプリに関して、注目すべきニュースが報じられた。このアプリは、どうやらiOS版とは異なるビジネス戦略で配信されるようなのだ。

公式サイトから直接ダウンロード?

 開発者コミュニティサイトXDA Developersは、7月30日、Android版『フォートナイト』がGoogle Playから配信されないかもしれない、と報じた。こうした主張は、同サイトが『フォートナイト』を配信しているEpic Gamesが運営する、同ゲームのアメリカにおけるモバイル版公式サイトのソースコード解析を実施した結果を根拠としている。ソースコードを解析したところ、公式サイトからAndroidスマホにダウンロードする手順を実行させる箇所が発見されたのだ(下の画像参照)。なお、発見された箇所はまだ閲覧することができない状態になっている。

画像出典:XDA Developers「Fortnite Mobile on Android may not be available on the Google Play Store」

 さらに、アメリカの大手掲示板サイトredditのユーザであるthesbrosは、Android版『フォートナイト』のダウンロード画面だと思われる画像を公開した(トップ画像参照)。この画像に表示されているメッセージは、XDA Developersが解析したソースコードに埋め込まれている文言と一致している。

 以上の情報は、Android版『フォートナイト』がAndroidアプリの公式アプリストアであるGoogle Playを活用せずに、公式サイトから直接ダウンロード配信されることを強く示唆している。

Google Playを使わないメリットとデメリット

 件のニュースを報じたXDA Developersの記事では、Androidアプリの配信にGoogle Playを使わないメリットとデメリットをまとめている。Google Playを使わないでアプリを配信する場合のメリットは、アプリ配信に伴うストア使用料をGoogleに支払わなくて済むことだ。一般にGoogle Playでアプリを配信した場合、配信に伴う売上の30%をGoogleに支払うことになる。見方を変えれば、同アプリストアを使わないことによって、Googleへの支払いを回避できるというわけだ。

 それでは、技術的には回避可能なGoogle Playを介したアプリ配信を多くの企業が行っているのはなぜか。それはもちろん、Google Playという絶大な知名度を誇る販路を使えるというメリットがあるからだ。その恩恵は、独自の販路を持たないインディーゲーム開発会社には願ってもないものである。翻って、『フォートナイト』という世界的に有名なアプリの配信には、もはやGoogle Playの知名度を頼る必要はない。

 他方で、ユーザーが誤って「偽サイト」からアプリをダウンロードしてしまう、というセキュリティ上の危険は見逃せない。この手の事件では、佐川急便のサイトを装った偽サイトによる被害が記憶に新しいところだ。

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