興収で読む北米映画トレンド
『スパイダーマン:BND』北米V2 『オデュッセイア』はノーラン史上最高ヒットに
『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』と『オデュッセイア』が、北米の映画市場を席巻している。
8月7日~9日の北米映画週末ランキングは、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』が2週連続No.1。週末3日間の興行収入は1億4500万ドルで、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年)の1億4920万ドル、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)の1億4730万ドルに次ぐ、歴代3位のセカンドウィーク記録となった。
公開4週目の『オデュッセイア』は、週末興収3150万ドルを記録して第2位にランクイン。前週比38.3%減という強い推移で、北米累計4億6117万ドル、世界累計11億400万ドルに到達した。『ダークナイト ライジング』(2012年)の10億8500万ドルを上回り、ついにクリストファー・ノーラン作品の歴代最高興収を更新している。
週末の北米市場で、この2作品が稼ぎ出した金額は1億7650万ドル。全作品の合計が約2億500万ドルだから、そのうち約86%を占めたことになる。
『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は、本連載の前週記事掲載後に北米初動成績が上方修正され、3億6009万ドルまで上昇。『アベンジャーズ/エンドゲーム』の3億5711万ドルを抜き、北米映画史上最高のオープニング記録となった。
2度目の週末興収は前週比59.7%減で、公開直後にファンが詰めかけるスーパーヒーロー映画としては珍しくない大幅下落。しかしながら、初動成績がきわめて大きかったため興行としては変わらず好調だ。
公開2週目の成績が1億ドルを超えたのは史上8作品目で、ソニー・ピクチャーズ作品としては史上初。公開10日間の北米興収は6億5508万ドルに達し、『アベンジャーズ/エンドゲーム』の6億2120万ドルを抜いて歴代最高記録となっている。
海外市場では累計10億1000万ドルを記録しており、公開12日間で、『アベンジャーズ/エンドゲーム』に次ぐ史上2番目のスピードで海外興収10億ドルを突破。世界累計興収は16億7000万ドルで、2026年公開作品の首位、歴代興収でも12位に浮上した。
今週のポイントは、『オデュッセイア』の北米におけるIMAX独占が終了し、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』のIMAX上映が始まったこと。プレミアムラージフォーマット上映が週末興収の33%を占め、IMAXだけでも980万ドル、全体の7%を占めた。
それでも『オデュッセイア』のIMAX需要は圧倒的だ。IMAX上映の世界興収は2億8900万ドルに達し、『アバター』(2009年)の2億7100万ドルを超えてIMAXの歴代記録を更新。世界わずか41館のIMAX 70mm上映だけで3750万ドルを稼き出している。