『風、薫る』“直美”上坂樹里の優しくも残酷な一言 迷える“りん”見上愛は新たな進路へ

NHK連続テレビ小説『風、薫る』第15週「差し出せぬ手」第75話では、直美(上坂樹里)がりん(見上愛)に看護婦を辞めるよう告げる。亡くなった山本 (本田大輔)の一件を機に、人としてと看護婦としての「正しい」が分からなくなってしまったりん。外科看護婦取締として、家族として、誰よりもりんを心配する直美なりの厳しくも優しい行動だ。
それでもりんが苦しさを抱えて看護婦を続けてきたのは、環(英茉)や美津(水野美紀)たち家族を養い、環を女学校へと通わせるため。看護婦を辞めれば家族共々再び路頭に迷うことになってしまう。

こうなることを見据えて、直美は捨松(多部未華子)の元を訪ねていた。夫である巌(髙嶋政宏)の名を借り、“女の生きる道”、つまりはりんの新たな働き口を見つける捨松は社会の中で“闘う女”=ファイターだ。

白い看護服を着たまま帰宅するりんを捨松は待っていた。命が怖くなったというりんに、捨松は場所を替えてみることを提案。捨松は女学校と看護婦、2つの夢を持っている。女学校の寮の舎監を探しているという捨松の知人の話があるという。給金は今より少し減るが食事と住まいはついている。けれど、住み込みは一人だけで、場所は新潟の上越。家族とは離れて暮らすことになる。

捨松の話を隣の部屋で聞いていた美津が家族で話し合うとして、新潟行きは一旦保留に。外で待っていた直美に捨松が「直美さんもつらかったわね」と声をかける。首を小さく横に振る直美は捨松を見送ると、後ろにはりんが立っていた。
週タイトルは「差し出せぬ手」だが、直美のようにりんに手を差し出そうとする人たちもいる。もう一人が島田(佐野晶哉)だ。小説ではなく書評を一心不乱に書き、稼ぎを優先する島田。それは苦しそうなりんにとっての細い大黒柱になるため。しかし、槇村(林裕太)の指摘の通りにりんは島田の思いを受け入れるとは限らず、加えて島田は小説家の夢を諦めることになる。槇村は「人のために自分を諦められるような人じゃないよ。諦められるほど、まだ何もしてない」と島田を諭した。

りん、そして直美にとっても転機となる新潟編の放送はおよそ4週間ほど。環の面倒は直美が受け持ち、りんは単身赴任という形で新天地にて舎監の仕事に就く展開が想像できる。養成所時代の舎監だった松井エイ(玄理)の存在が際立ってくるわけだ。第16週「新風吹くころ」では、新聞記者の横沢(井上祐貴)が新たに登場。鎧のような“おかめの面”を取った、自然体のりんの笑顔が印象的だ。
■放送情報
2026年度前期 NHK連続テレビ小説『風、薫る』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00~8:15放送/毎週月曜~金曜12:45~13:00再放送
NHK BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜8:15~9:30再放送
NHK BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:見上愛、上坂樹里
脚本:吉澤智子
原案:田中ひかる『明治のナイチンゲール 大関和物語』
制作統括:松園武大
プロデューサー:川口俊介
演出:佐々木善春、橋本万葉ほか
写真提供=NHK





















