『本日も完売しました』の止まらぬ勢い “ロマンス職人”アン・ヒョソプに世界が夢中に

Netflixで独占配信中の『本日も完売しました』で、“ロマンス職人”の呼び名を持つアン・ヒョソプが、持ち味の都会的なイケメンから、土にまみれた農夫を演じるギャップで世界の視聴者を魅了している。Netflixグローバル週間ランキングでは、初登場1位(4月20日~4月26日)(※1)、2週目3位(4月27日~5月3日)(※2)とアン・ヒョソプの世界的人気を証明してみせた。(以下、ネタバレを含みます)
本作は、アン・ヒョソプ演じる農夫のマシュー・リー(訛って呼ぶと「メチュリ」になり、韓国語で鳥の「ウズラ」と同じ意味の愛称)と、通販番組の人気MCダム・イェジン(チェ・ウォンビン)のふたりが、互いに心に傷を抱えながら惹かれあい、癒やし合うヒーリングロマンティックコメディだ。
農夫役を演じている(こんなにイケメンの農夫がいたら大騒ぎになりそうだ)アン・ヒョソプといえば、『30だけど17です』(2018年)のユ・チャン役で世間に注目されるようになり、『浪漫ドクター キム・サブ』シリーズのソ・ウジン役、『ホン・チョンギ』(2021年) ハ・ラム役とヒット作を連発。『社内お見合い』(2022年)での財閥御曹司カン・テム役で、爆発的ヒットを生み出して一躍世界的スターとなり、次世代ロマンス職人の称号を得た。韓国の放送局であるSBSドラマでのヒット作を連発したことから、「SBSの息子」とも呼ばれ、本作の制作発表会ではその呼び名を照れくさく思っていることも明かしている(※3)。『いつかの君に』(2023年)、映画『全知的な読者の視点から』(2026年)と立て続けに出演が続く中、待望のロマンティックコメディへの復帰だ。アン・ヒョソプは、本作へ出演した理由を「シリアスで感情消耗の大きい作品を続けていた時期で、人生の方向性について悩んでいた時に出会ったこの作品が、すごく癒やしになった」と語っている(※3)。演じた俳優をも癒やす力を持つヒーリング作品の魅力に触れていこう。
物語は、イェジンが通販番組のMCとして商品の紹介をするところから始まる。ソウルでMCとして活躍するイェジンだが、販売する商品を全て完売させる実力を持ちながら、内実は極度の不眠症を抱えて薬漬けになっていた。彼女は、過去のトラウマで化粧品を売ることを避けていたが、ライバルMCユンジ(パク・アイン)との戦いに勝つために、化粧品を売ることを決意する。

イェジンは、化粧品ブランド「レトワール」の商品を売るために、原材料を作る農村へ向かうも、農道でトラクターと鉢合わせする。トラクターの運転手マシュー・リー(アン・ヒョソプ)は一歩も引かず、ふたりは言い争いに。イェジンはまだ気づいていないが、マシュー・リーはメチュリの愛称で村人たちから好かれており、農業、研究開発、事業を手掛ける人物で、彼こそがイェジンが探している相手だ。イェジンとメチュリが一本道でにらみ合うさまは、都会で忙しく働く彼女と、ゆっくりとした時間が流れる農村での彼の様子が対比される演出で、画面の半分や上下で分割して見せる演出が他の場面でも見られる。都会に疲れたヒロインが、田舎で村人の困りごとを一手に引き受けるスーパー青年(こちらも過去に何やらありそうな謎を抱える)に出会うのは、『海街チャチャチャ』を彷彿させる始まりだ。
イェジンは、自分の商品の原材料を作るメチュリにあの手この手で強引に取り入ろうとする。彼女の圧の強さに不快感を表すメチュリと共に、観る側もイェジンの態度に眉をひそめる展開だが、物語が進むにつれて、彼女の隠していた弱さに焦点が当たり始める。


















