山中崇×井川遥×岸谷五朗が“真犯人”候補? 『田鎖ブラザーズ』序盤の気になる点を徹底考察

現在の事件とのリンクと情報屋・晴子(井川遥)の正体

そして、津田の所持品のメモから辛島ふみに繋がった。事件当時は車椅子だったふみが、現在は第一線で活躍する山岳写真家となり、写真展のパーティーでセレブな姿でスタスタと歩いていたのだ。
当時は山でのケガで手術しないと回復は難しいという話だったが、工場が火事になったことで保険金が入り手術ができたと考えるのが無難だろう。だが、それが計画的なものかが問題だ。
今作は、現行の事件から31年前の事件と重ね合わせて何かを見出すような構造となっている。第3話では、放火殺人事件により発覚した闇バイトによる4億円金塊強奪事件を追っていた。放火で死亡した水原が最後に連絡した優しそうな友人・横倉が主犯だったというオチを踏まえると、ふみが過去の事件の主犯格であることへの匂わせになるかもしれない。

海外にいる期間はその分時効が延長されるが、山岳写真家なら海外への長期滞在もありえる。つまり「時効が無効になる人物」としては有力候補だ。もし朔太郎から託された通り、稔が医大に行けるほどの学費の面倒を見ていた辛島夫妻が真犯人だとしたら、これほどやるせない真相はない。
津田がふみの電話番号を持っていた理由も、当時から情報をリークしていた関係なのか、死を目前にして真実を語ってもらおうと思っていたのか、あるいは工場の裏稼業をネタにふみを脅して生活援助を受けていたのだろうか。

そして最大の鍵となるのが、晴子(井川遥)の存在だ。事件当日に田鎖家の前で逃走する犯人に切り付けられ、田鎖兄弟と病院で知り合い、以来弟のように気にかけていた人物。事件の時効が成立した際、「顔を合わせれば必ず事件の話をして、いい加減前に進んでほしかったの」と街を出て、3年前に戻ってきた。今は裏社会組織と繋がっていそうな質屋で働き、元新聞記者という人脈を活かして、真の情報屋として有能すぎる動きを見せている。
晴子が「父さんが漁師でよく手伝ってたの」と宮藤刑事(中条あやみ)に話していたことが真実なら、朔太郎が港まで運んでいたその受け取り側、もしくは裏で糸を引いている闇組織の家族だった可能性もある。もし事件の関係者の家族だとしたら、時効まで兄弟の成長を見守ってきたという解釈もできる。
これだけの情報網があれば津田の居場所を知っていてもおかしくなく、逆に保険証すら持たない津田が晴子の質屋を利用し、晴子が彼をかくまっていた可能性もある。津田の余命がないことを知り、津田を見つけることだけに生きてきた兄弟に一区切り付けさせるため、闇のルートで津田を襲撃させ、あえて兄弟に会わせるよう仕向けた……というのは考えすぎだろうか。

また、当時の被害者で新聞記者でもあったことから、小池と連絡を取り合う仲でも不思議ではなく、街に戻ってきた理由も関係していそうだ。
茂木と晴子に関しては、事件の背景を知っているからこそ田鎖兄弟にその真相を知られたくなくて見守り育ててきたような気もするし、小池も同じ思いかもしれない。だが、犯行はまた別の話だ。
まだまだ分からないことだらけだが、新井プロデューサー作品ということもあり、真犯人を見つけること以上に「身近な人物によるやるせない真実が待ち構えている中で、兄弟がどう向き合うのか」が重要になっていきそうだ。まずは、辛島ふみから何が語られるのかに注目したい。
■放送情報
金曜ドラマ『田鎖ブラザーズ』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:岡田将生、染谷将太、中条あやみ、井川遥、宮近海斗、岸谷五朗、山中崇、仙道敦子、和田正人、飯尾和樹(ずん)、長江英和
脚本:渡辺啓
音楽:富貴晴美
主題歌:森山直太朗「愛々」(ユニバーサル ミュージック)
演出:山本剛義、坂上卓哉、川口結
プロデュース:新井順子
撮影監督:宗賢次郎
編成:高柳健人、吉藤芽衣
製作:TBSスパークル、TBS
©TBSスパークル/TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/TAGUSARI_bros/
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