宮﨑あおい、『豊臣兄弟!』お市役がピッタリな理由 『篤姫』から続く内に秘めた強さ

NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』第10回「信長上洛」では、美濃を攻略した織田信長(小栗旬)がいよいよ天下布武を掲げ、新たな火種に油を注ぐ展開が待ち受けているようだ。主人公の小一郎(仲野太賀)は兄の藤吉郎(池松壮亮)とは違い、強い野心を抱いているわけではなく、地道に働く農民としての暮らしに嫌気がさしたわけでもない。藤吉郎に強く誘われ、幼なじみの直(白石聖)に背中を押され、信長に仕える道を選んだ。戦国の世、天才的な人たらしの兄に翻弄されて困難を掻い潜っている真っ最中だ。
戦国の世に翻弄されるといえば、宮﨑あおいが演じる信長の妹・市を思い浮かべる大河ドラマファンも多いのではないだろうか。松本潤主演『どうする家康』(2023年放送)では北川景子が凛々しく、華やかな市を演じて話題になった。そして『どうする家康』の織田信長役は宮﨑あおいの夫・岡田准一(マクドナルドのCMのように直接共演していないところも面白い)。
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「本能寺の変」で信長(岡田准一)が志半ばで命を失い、物語が大きく動き始めているNHK大河ドラマ『どうする家康』。本作では、主人公…ところで、本作の市は兄である信長の理解者であり、信長もそんな市を信頼し、この兄妹は共鳴しあっているようだ。それだけではなく、孤独な戦いを続ける兄にとって自分に何ができるのか、陰ながらがっちり支える健気さ、強さのある女性として描かれている。

市についての若い頃の資料は残っていないようだが、戦国一の美女だったという伝承がある。37歳のときに22、23歳くらいに見えるほど若い容姿だったという手紙の内容は、ぴたりと宮﨑あおいに当てはまる。大河ドラマの主演の最年少記録は『篤姫』(2008年放送)で、放送開始当時の宮﨑あおいの年齢は22歳1カ月だった。着物姿の美しさ、お姫様としての凛とした表情、所作が印象に残っているが、22歳で大河ドラマの主人公を演じるという記録もいまだに保持しているようだ。
若々しく、チャーミング。時代に翻弄されるだけでなく、自らの強い意志を持ったお市はどこか宮﨑あおいの魅力とも重なる部分が大きい。2025年に放送された『ちょっとだけエスパー』(テレビ朝日系)の四季役も記憶が曖昧で儚げなのに、翻弄されるどころか、むしろ翻弄する側となる強さが素敵だった。彼女のためなら、どんな犠牲も払うと思い込めるほどの女性はなかなかいないし、その愛情が芽生えるまでの説得力を持つのは宮﨑あおいだからこそ。
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「この先、もう大きな成功は望めない」「何かを成し遂げる未来は残っていない」――そんな感覚を、特別な弱音ではなく“現実”として抱え…ちなみに四季を愛する2人、兆役の岡田将生は大河ドラマ『平清盛』(2012年放送)で源頼朝を演じ、主人公・文太役の大泉洋も同じく大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(2022年放送)で源頼朝役だった。日本で初めての武家政権「鎌倉幕府」を樹立した征夷大将軍は誰もが知っているけれど、主人公として登場したのは『草燃える』(1979年放送)で、石坂浩二が演じ、北条政子(岩下志麻)の物語として描かれていた。
源頼朝という人物は、13歳のときに「平治の乱」で父が敗れて伊豆国に配流となり、約20年も流人生活を過ごし、伊豆で挙兵してからは戦いの人生。政治的手腕もあるが、簡単に手の内を見せるような浅い人ではなかったはず。人の心は読めても、複雑で簡単に本心を明かさないタイプの男性に愛される、繊細だけどタフな女性に宮﨑あおいがハマっていたということだ。























