Netflix韓国ドラマで久しぶりの大ヒット 『サラ・キムという女』はなぜ“衝撃作”なのか

『サラ・キムという女』はなぜ“衝撃作”?

「ウソは、美しい黄昏のようにすべてを素敵に見せる」と語りかけてくるサラ・キム。やがてさまざまな顔をもっていることがわかるが、そんなサラ・キムを実力派女優として脂の乗ったシン・ヘソンが演じていることも、本作が成功した理由のひとつといえるだろう。彼女のちょっとした表情の変化に惑わされ、深淵に誘われる。シン・ヘソンのマスターピースになることは間違いない。

 ちなみに、シン・ヘソンと刑事役のイ・ジュニョクは、8年前の大ヒット作『秘密の森』でも共演している。同作では脇役で強い印象を残した2人が、今作では主役として顔を合わせたことは感慨深い。

 これほど綿密な脚本が、脚本家のデビュー作だというのも驚くが、最終回がうまく締まらない韓国ドラマも数多くある中で、本作は最後まで唸らせた。「人を見る目」と「人が望むものを見抜く才能」という、まさに天性の詐欺師的気質をもつサラ・キム。ラストがあっさりしていたという感想も目にしたが、彼女の特性を考え合わせると、刑事パク・ムギョンの選択が腑に落ちる。誰もが心の奥底に秘めているものを見抜かれたようでどきりとする。

 韓国のタイトルは、「レディー・ドゥア」だ。劇中で、ドゥアとはどんな人物なのかという点にも注目したい。サラ・キムは、重層化・複雑化した現代だからこそ生まれた魔性の女のようにも見えるが、あらゆる社会の隙間や人々の内面に潜む象徴的な存在のようにも見える。

■配信情報
『サラ・キムという女』
Netflixにて配信中
出演:シン・ヘソン、イ・ジュニョク
制作:キム・ジンミン、チュ・ソンヨン

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