田村睦心が語る、“成長し続ける主人公”を演じる醍醐味 『ヘルモード』で見せた新境地

ハム男の小説と藻のイラストでアース・スター ノベルから刊行され、アース・スター コミックスから鉄田猿児によるコミカライズも刊行中の『ヘルモード ~やり込み好きのゲーマーは廃設定の異世界で無双する~』が待望のTVアニメ化。偶然見つけたゲームを徹底的にやり込む必要がある「ヘルモード」で攻略しようとした35歳のサラリーマン・山田健一が、なぜか異世界の農奴の少年に転生してしまい、そこから「召喚士」としての能力を生かして少しずつだが着実に、最強の冒険者へと近づいていくファンタジーだ。
主人公のアレンを演じるのは田村睦心。新生児から始まり、成長して大きくなっていくアレンに転生前の35歳サラリーマンの魂も乗せ、いつも元気で前向きで聡明なアレンを見せてくれる。放送を前に、役に挑む心境と作品への興味、そしてアニメの面白さを田村に聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
5年越しで叶った再演 オーディオドラマからTVアニメへ

――田村さんが『ヘルモード』でアレンを演じるのは実は2回目だそうですね。1度目は第2回アース・スター ノベル大賞の「大賞」を受賞したのを記念して作られたオーディオドラマで演じられたとか。
田村睦心(以下、田村):はい。5年前にオーディオドラマで演じさせていただきました。その際に、いつかアニメ化したいと思っているんですという話を伺って、「アニメ化の際には、ぜひまた演じさせてください」と言ったんです。だから、今回また演じられてよかったなって思いました。
――どのように演じたか覚えていますか?
田村:小説を読ませていただいて、アレンのことをすごくいろいろなことを考えている男の子だなと思いました。中身は30代の中頃なので、声は女性が演じられる少年のボイスといった感じですが、思考はあまり子どもにならないようなほうがいいかなと思いながら演じました。私も別に大人の思考ではないのでラクといえばラクでしたね(笑)。

――思考の年齢と肉体の年齢を考えながら演じるのは大変なことですよ。今回アレンを演じることになったのはオーディオドラマからの繋がりですか?
田村:オーディションを受けました。オーディオドラマで演じたからといって、アニメになってまた演じさせていただく機会って意外と少ないんです。だから、オーディションを受けさせただけでも良しと思っていたら、選んでいただけて本当に嬉しかったです! そのことを出版社の方に話したら、「私もまた田村さんにお願いしたいと強く推していたんです」と言われて、覚えていてくれたんだと思ってまた嬉しくなりました。
――5年ぶりとなると役に入り込む苦労のようなものはありましたか。
田村:それが、あまり苦労はしませんでした。オーディオドラマでアレンくんを演じたときくらいまで、あまり作るお芝居というのをしていなかったんです。コロナ禍の後くらいから自分があまりやったことのないタイプのキャラクターをやらせてもらうことが増えて、声を作ることが以前より増えたんです。アレンくんはその前だったのでスッと演じられました。特報を見たメイクの人が、「これ田村さんですか?」と言ったくらい(笑)。
「産道にいる赤ん坊を演じるのは初めての経験でした」

――5年前のオーディオドラマは、グランヴェル男爵の屋敷で従僕として働くようになってからのアレンを演じていましたが、今回はそれこそ産道を通って生まれるところからアレンを演じることになります。
田村:産道にいる赤ん坊を演じるのは初めての経験でした。台本を読ませていただいたとき、「これも私がやるの?」って思いました。作品によっては小さいときは別の方が演じてくださることもあるのですが、アレンくんはもう産道でちょっと苦しい感じになっているところから演じて、赤ちゃんのときも少し大きくなってからもずっと演じてます。モノローグも担当していますから、永遠に自分が喋っている感じで、なんてヘルモードなんだと思いました。第1話の台本なんて自分が演じるところに線を引いて、これずっと線引いてるぞって感じでしたから。
――同じ話数の中で少しだけ成長することもありますから、そこでの演じ分けも必要になります。
田村:ト書きはチェックしているのですが、ずっと喋っていて見逃してしまうかもしれないので、音響の方にそんなときは教えてくださいとお願いしました。
――どう演じ分けているか聞きどころですね。実は原作のハム男先生にアニメのご感想を伺ったのですが、田村さんが3歳と4歳でしっかり演じ分けていたのが凄いとおっしゃっていました。
田村:嬉しい! どう演じ分けたかもう覚えてないんですが、絵の感じが少し違っていたのと、あとは3歳の頃は少しだけ舌足らずっぽい感じを出して、4歳になってテキパキと喋るようにしていたかもしれません。モノローグはモノローグで山田健一35歳みたいな感じで、おまけにアレンくんの成長に合わせて年をとっていきますから、アレンくんが5歳になると山田健一40歳、15歳なら50歳になるんです。そうなると、アレンくんの両親を見ていて微笑ましい気持ちになるんです。年齢感がなかなか複雑な作品ですね。






















