『絶対零度』沢口靖子×横山裕が生む化学反応に期待 新章に向けて注目ポイントを整理

『絶対零度』新章に向けて注目ポイントを整理

 沢口靖子が主演を務める月9ドラマ『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~』が、10月6日からフジテレビ系でスタートする。

 本作は、『絶対零度』シリーズの5作目。シーズン1、シーズン2ではそれぞれコールド・ケースと呼ばれる“未解決事件”と“潜入捜査”をテーマに、女性刑事・桜木泉(上戸彩)の活躍を描き、シーズン3とシーズン4では、元公安のエリート刑事・井沢範人(沢村一樹)を主人公に、“未来の犯罪を予測して捜査する”「未然犯罪捜査班」(通称・ミハン)の物語が描かれた。

 シーズン5となる本作の舞台は通称:DICT(ディクト)と呼ばれる「情報犯罪特命対策室」。高度な情報技術を悪用し、国民の生命と財産を脅かす「情報犯罪」の犯人たちを追う捜査機関で、「特殊詐欺」や「サイバーテロ」などの数々の情報犯罪に立ち向かう。

 ここでは過去シーズンを振り返りながら本作の3つの注目ポイントを挙げていきたい。

主人公の闇

 『絶対零度』シリーズで起こる事件は冷酷さや残忍性、悲劇性が高く、ドラマ全体的にもダークな世界観となっている。上戸彩が演じる桜木が主人公となったシーズンは、“熱血新人刑事の成長物語”でもあり、重苦しい雰囲気でも、上戸のカラッとした声と明るさが救いとなっていた。しかし、事件に真剣に向き合いすぎる傾向があった桜木は、経験を重ねると時折、担当した事件のことを思い出すフラッシュバックを起こしていたようだった。主人公が変わったシーズン3では、桜木が特命任務中に突如失踪し、シーズン2の舞台だった特殊犯罪捜査対策室は解散したことが明かされている。その後、桜木はミハンのメンバーとして行動していたことが分かるが再び姿を消し、行方不明となっている。

 シーズン3・4の主人公である沢村一樹演じる井沢は、普段は能天気で飄々としているが、公安時代、壊滅させた犯罪組織からの報復によって妻と娘を殺された過去を持っており、その心の内では犯人やそのほかの犯罪者に対して抑えきれない憎悪を抱いていた。そんなアンバランスな自分を井沢は自覚しており、メンバーの山内(横山裕)に「一線を越えそうになったら自分を殺してくれ」と頼んだこともある。そしてシーズン4では、メンバーを殺されたことに激昂した井沢が逆に犯人を殺しそうになってしまう場面が描かれるが、山内によって止められたのであった。

 このように、主人公の“闇”がキーポイントのひとつとなっていく『絶対零度』シリーズ。沢口が演じる二宮奈美は、40歳で刑事研修を受けた後、街に溶け込みながら捜査を進めていくスタイルで地域の少年犯罪などを担当してきた。「情報犯罪」を担当するDICTとはあまり縁がなかったような人物だが、彼女にどのような過去があるのかは注目ポイントとなりそうだ。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる