『愛の、がっこう。』を深める“サブキャラ” 田中みな実&中島歩が主人公に与えた影響

『愛の、がっこう。』を深める“サブキャラ”

 『愛の、がっこう。』(フジテレビ系)の主人公・愛実(木村文乃)の周りを囲むキャラクターたちはどこか風変わりで、それでも街に潜んでいそうな現実味を帯びている。一言では説明できないような、掴み切れない人物像が、視聴者の心を時にひどく揺さぶり、時に温かくしてきた。

 田中みな実が演じる百々子は、愛実とは高校時代から仲の良い、テレビ局に勤めるバリキャリだ。勝ち気でサバサバとした性格で、とにかくスピード感がある。温厚でなかなか一歩を踏み出せない愛実とは正反対で、どうやってこの2人が仲良くなったのか不思議に思ってしまうほどだった。多くの恋愛作品では、ヒロインの隣には親友がいて、そのキャラクターはとても親しみやすい。しかしそんなイメージを覆すような、“私のことが嫌いならそれでいい”といった雰囲気を醸し出す百々子の姿は斬新で、だからこそ引き込まれる人物だ。

 百々子は愛実が過去に恋人に執着してしまったことを知っているから、彼女を守るために、ホストのカヲル(ラウール)との関係に釘を刺す。一方で、愛実の判断を尊重する一面もある。

 第9話で「あんたが本気でやつ(カヲル)のこと好きなら 反対するつもりなかった」「でも事情が変わった。警察沙汰になった以上絶対に関わっちゃ駄目」と優しく強く、そして真剣な眼差しで、愛実に声をかけていることからも伺えた。過保護すぎるのではなく、程よい距離感で「心配だ」と言葉に出して思いを伝えてくれる。愛実に反発されてしまうシーンもあったが、互いに遠慮のないその関係性は本当の意味での“親友”であるといえる。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる