髙石あかり、“父”岡部たかしへ「愛を込めて“うらめしい”」 『ばけばけ』への“愛”を明かす

髙石あかり、『ばけばけ』への“愛”を明かす

 2025年度後期連続テレビ小説『ばけばけ』の第1週試写と記者会見が9月8日にNHKで開催され、キャストの髙石あかり、トミー・バストウ、吉沢亮、岡部たかし、池脇千鶴、制作統括の橋爪國臣が登壇した。

 朝ドラ第113作目となる本作は、松江の没落士族の娘・小泉セツをモデルにした物語。外国人の夫、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)とともに「怪談」を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名も無き人々の心の物語に光をあて、代弁者として語り紡いだ夫婦の姿を描く。脚本はNHKドラマ『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』、『一橋桐子の犯罪日記』などのふじきみつ彦が担当している。

髙石あかり

 主人公・トキを演じる髙石は、満員の記者を前に「小さい頃から朝ドラのヒロインというものが一番の夢だったので、今ここにいることさえ本当に幸せです」と感無量の表情を見せた。撮影現場の雰囲気について聞かれると、「この数カ月間、スタッフの皆さんやゲストの方々と一丸となって撮影をしてまいりました。この作品のことがとにかく皆大好きで、自分たちが作り出すものにこだわりを持って、そして何より楽しんで撮影できていることがすごく嬉しいです」と語り、作品への強い愛情をにじませた。

トミー・バストウ

 トキの夫・ヘブン役を演じるイギリス出身のバストウは、流暢な日本語で挨拶。「素晴らしい作品になっていると思います。長い間、日本語を勉強してきて、日本語が大好きで、これほど素晴らしい作品に出演できたことにあらためて感謝したいです」と出演の喜びを語った。

 記者会見では、脚本のふじきが「何もない物語を作りたい」と語っていることについて質問が及んだ。髙石は、「モデルである小泉セツさんの人生は壮絶。だからこそ“うらめしい”日々が続いていて、そんな中でも笑い合える物語」と前置きしつつ、「途中から本当に“何もなくなる”んです。何もなくなった時にふじきさんの脚本って、なんでこんなに面白いんだろうと。想像しているものとはまた違う面白さに変わっていきます」と、日常を描く脚本の妙を絶賛した。

吉沢亮

 ヘブンとトキをつなぐ存在となる錦織友一役の吉沢は、「日常で感じるようなくだらないことで笑ったりするようなものが、こんなドラマとして成立することがすごい」とコメント。「ネタバレになっちゃいそうですけど、スキップだけの回とかもあるんです。めちゃくちゃ好きでした」と明かすと、共演者も笑顔に。一体どんな特別な回になっているのか。

岡部たかし

 トキの父・司之介を演じる岡部は、「人に言うほどのことじゃないけども、その人にとっては割と切実だったり、すぐ忘れてしまったりすること。そんな普段ドラマにしないだろうということをちゃんとホンにしているのがすごく面白い」と、ふじきの脚本の奥深さを語った。

池脇千鶴

 母・フミ役の池脇は、自身の役名を「サザエさんのフネさん」と間違えるお茶目な一面を見せつつ、「(フミは)ずっと家にいるなと思っていて。何もないけどみんなが『ただいま』って帰ってくるところにいる人なんだなと。それも小さいことかもしれないのですが、その点をしっかり描いているところに本作の魅力があると思います」と、日常の中にある幸せを描く本作の魅力を語った。

 撮影現場での「うらめしい」エピソードを問われると、髙石は「岡部さんですね」と即答。「テスト撮影の時、岡部さんは映ってないのに笑わせに来ようとしたりとか。本当にうらめしい。愛を込めてうらめしいです」と語ると、岡部も「でもそれにね、あかりちゃんも応えてくれて(笑)。ある種チームワークができてたっていうのはすごいうらめしいけど素晴らしいと思いますね」と返し、現場の和やかな雰囲気をうかがわせた。

■放送情報
2025年度後期 NHK連続テレビ小説『ばけばけ』
NHK総合にて、2025年秋~放送
出演:髙石あかり、トミー・バストウ
作:ふじきみつ彦
制作統括:橋爪國臣
プロデューサー :田島彰洋、鈴木航
演出:村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
写真提供=NHK

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