髙石あかり「愛していただけるようにがんばりたい」 朝ドラヒロイン会見で感極まって涙
2025年度後期放送のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロイン・松野トキ役に、俳優の髙石あかりが決定した。
朝ドラ第113作目となる本作のモデルは、松江の没落士族の娘・小泉セツ。外国人の夫・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と共に「怪談」を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名も無き人々の心の物語に光をあて、代弁者として語り紡いだ夫婦を描く。
会見に登場するなり、感極まって涙した髙石は「小さい頃から朝ドラヒロインになるのが夢で。今回『ばけばけ』のオーディションを通してヒロインになりたいと思うのと同じように、大阪のスタッフのみなさんとどうしてもお仕事をしたいという気持ちが強くなったので、みなさんの温かい表情に胸がいっぱいになりました」と挨拶。「朝ドラヒロインとして、観てくださるみなさんに温かい気持ちになってもらえたり、寄り添えるような作品になれるよう精一杯がんばります」と意気込んだ。
ふだんから涙を見せるようなタイプではなく、それほど「私の中で朝ドラが大きなものだなと思います」という髙石。だが、ヒロイン役に決定した際には「頭が真っ白になって、感情が追いついてこなくて。でも、一人になったときにボロボロと泣きました……私って涙もろいんですかね」と照れ笑い。小学4年生のときに大好きだった担任の先生が「あなたが朝ドラヒロインになっている姿を見たい」と言ってくれたことが夢を抱いた理由のひとつだといい、「早く自分の声で伝えたい」と目を輝かせた。
オーディションの応募者総数は、史上3番目に多い2892人。脚本のふじきみつ彦は「みなさんすばらしい方ばかりでしたが、髙石さんはラフカディオ・ハーン役の方とお芝居をする課題のときに、のちに夫婦になる2人が、本当にこんな感じの会話をしていたんじゃないかなと錯覚するくらいで。自分が明治時代の松江に行って、お2人の様子を覗き見しているような感覚に陥って、この人が松野トキなんだなと思わせてくれた」と起用理由を明かす。
これまで『舞いあがれ!』『あんぱん』のオーディションに挑み、3度目の正直でヒロイン役を勝ち取ったという髙石。「着ているものがお着物だったりするので、かしこまった感じでいたんです。そうしたら監督から、『ここを『ベイビーわるきゅーれ』だと思って』と言われて。殺し屋の映画という真逆のような作品だったので、本当にそれでいいのか、と。でも、それを言われたときに一個作っていたものが外れて、自分らしくできたと思うので、監督にはそういう狙いがあったのかなと思います」と振り返った。