『エイリアン:アース』ウェンディの恐るべき事実が明らかに 今後起こりうる事件の布石も

『エイリアン:アース』恐るべき事実明らかに

 ディズニープラスで独占配信中の『エイリアン:アース』。『SHOGUN 将軍』のFXが製作を手がけ、エイリアンの生みの親であるリドリー・スコットが製作総指揮を務める本作は、映画批評家サイト「Rotten Tomatoes」で批評家スコア96%フレッシュという、『エイリアン』シリーズの中で最高となるスコア(※8月25日時点)を獲得。情報量の多い第4話は、これから起こりうる大きな事件の布石をちりばめたような回だった。しかし、最も驚愕すべきはやはりウェンディ(シドニー・チャンドラー)がゼノモーフの言語を理解するだけでなく、話せる事実が明かされたことだろう。

エイリアンと会話ができる……!?

 ハーミット(アレックス・ロウザー)の手術と同時に描かれたフェイスハガーの解体。そこから取り出され、ハーミットの肺に寄生するという衝撃的なクリフハンガーで幕を閉じた第3話。第4話では、術後に回復したハーミットが妹の恐るべき新事実に向き合うことになる。ウェンディが聞こえていた音は、なんとゼノモーフの声だったのだ。「人間の可聴域をはるかに超えている」という、第1話で行われた彼女の聴覚テストの結果の伏線がここで回収されるとは。

 兄のハーミットはいよいよ人間離れしてきた妹に恐ろしさを覚え、その身を案じて自分と一緒に家に連れて帰りたいと思うようになる。もちろん、ゼノモーフとコミュニケーションが取れる彼女はプロディジー社にとって大切な“リソース”なわけで、彼の夢見がちな要求はボーイ・カヴァリエ(サミュエル・ブレンキン)の相談役であるアトム(エイドリアン・エドモンドソン)に却下されるどころか、強制的に終身雇用の刑を言い渡されてしまう。「そりゃあ無理な話だよ、ハーミット」なんて彼の肩を叩きたくなるが、家に連れて行こうとする無茶な願いの中に、妹が何か人類にとって鍵となる存在になってしまう……そんなことに対する恐怖や不安を払拭したいという自己暗示さえ見え隠れするので、何とも切ない。一方、ウェンディはウェンディで、カヴァリエと取引をする。ハーミットを施設から追い出さない代わりに、ゼノモーフの言語の解読を手伝うことを約束するのだ。

 第4話のラストではついにハーミットの肺からチェストバスターが誕生。あろうことか、ウェンディはそのまま話しかけながら近づき、チェストバスターを撫でるのであった。ゼノモーフとコミュニケーションが取れることで彼らをコントロールすることの可能性が視野に入り、しかもチェストバスターを生み出すために命の犠牲が不必要(臓器提供で大丈夫)なのであれば、プロディジーは彼らを大量に“生産”し、生物兵器化させることもできるのではないだろうか。

「彼女は人間じゃない、もう違う」

 さて、ウェンディのことをアトムはこのように言ったが、それと対比するかのように、他のハイブリッドである「ロスト・ボーイズ」にどんどん“人間らしい”様子が見え隠れするのが面白い。

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