“名脇役”坂口涼太郎のしなやかな演技力 『愛の、がっこう。』『ちはやふる』など大活躍

あの作品でも、この作品でも、いいアジを出している俳優がいる――。
放送中のドラマ『愛の、がっこう。』(フジテレビ系)は女性教師とホストの特別な関係を描くもので、この男女の動向から目が離せない。けれども個人的には、“にぎやかしキャラ”ともいえる竹千代の一挙手一投足を目で追ってしまう。演じているのは坂口涼太郎。そう、あの作品でも、この作品でも、いいアジを出している俳優のひとりである。

本作は、非常にマジメな性格の高校教師・小川愛実(木村文乃)がナンバーワンホストを目指すカヲル/鷹森大雅(ラウール)と出会い、互いに惹かれ合っていくさまを描くラブストーリーだ。物語はいよいよ後半戦へ。“禁断の関係”とも呼べるふたりの特別な関係性は、これからどのように変化し、どんなクライマックスを迎えることになるのだろうか。
この物語の中で坂口が演じている竹千代は、「THE JOKER」で勤務するカヲルの後輩ホストだ。年齢的にはカヲルよりも上だが業界歴的には後輩で、ふたりは寮のルームメイトでもある。日常のふたりのやり取りは、じつにまぶしい。竹千代はカヲルを心から慕っているようで、カヲルもカヲルで竹千代の存在を大切に思っているのがよく分かる。微笑ましく、つい目を細めてしまう。このふたりもまた特別な関係なのだ。

俳優・坂口涼太郎といえば、映画『ちはやふる』シリーズ(2016年〜2018年)の“ヒョロくん”こと木梨浩役でその存在を認識した方が多いのではないだろうか。再現度の高さも大きな話題になったものだし、力演も光っていた。いや、主人公らと対峙することも多かった朝ドラ『らんまん』(2023年度前期/NHK総合)の伸治役だろうか。彼はそれ以前に3作も「朝ドラ」に出演していて、4作目である『らんまん』でバイプレイヤーとしての地位を決定的なものにした印象がある。それからそうだ、『HiGH&LOW THE WORST』(2019年〜2022年)のサバカン役も捨てがたい。





















