トリンドル玲奈、演じられる役の幅の広さを実感 「人間くさい役をもっと演じていきたい」

ドラマプレミア23『レプリカ 元妻の復讐』(テレ東系)で、伊藤すみれ/藤村葵というふたつの顔を持つ主人公を演じているトリンドル玲奈。放送前には、特殊メイクを施し“まったくの別人”のような姿を披露し、大きな話題にもなった。そんなトリンドルに、役作りや撮影時の心情、そして変化を重ねてきた自身のキャリアについて話を聞いた。
大切にしたのは“見た目が変わっても軸は変わらない”こと
ーー放送前から、トリンドルさんの“変貌”が大きな話題になっていましたね。
“整形前”特殊メイクが話題の主演はトリンドル玲奈 『レプリカ 元妻の復讐』7月7日より放送
7月7日よりテレ東系で放送がスタートするドラマプレミア23『レプリカ 元妻の復讐』の主演をトリンドル玲奈が務めることが発表された…トリンドル玲奈(以下、トリンドル):そうですね。撮影前に顔をテープで引っ張るなど、いろいろ試行錯誤していただいたのですが、“元夫や幼なじみが気づかない”くらいの“別人級”に変貌しなければ説得力がないと思っていました。すみれと葵は原作でも性格や顔が全然違うので、今回は特殊メイクをしていただいた上ですみれと葵を演じ分けました。
ーー見た目が本当に変わっていて驚きました。
トリンドル:自分でもモニターを見て「誰?」と思うくらいでした(笑)。クランクインは整形前の葵の姿で、いじめられるシーンなどは最初の段階で結構撮っていたのですが、そのときの葵の感情が、その後の復讐心に自然につながった感覚がありました。
ーー特殊メイクでの撮影は精神的にも大変だったのでは?
トリンドル:今までは街中で撮影していると、通りすがりの方に会釈していただくことが多かったのですが、葵の姿でいると、いつもとは違う視線を感じることがあって。それもリアルに感情を引き出す助けになりました。特殊メイクの力ってすごいんだなと改めて思いましたね。
ーー整形前後を同じ俳優が演じるのは珍しいですよね。
トリンドル:そうなんです。貴重な経験でした。演じる上で一番大事にしたのは、“見た目が変わっても軸は変わらない”ということ。整形後のすみれも、根っこには整形前の葵がいる。そのことを常に意識していました。
ーー撮影は整形前後で分かれているんですか?
トリンドル:同じ日に両方撮ることもありました。最初は特殊メイクに2時間かかっていたんですが、だんだんスタッフの方々も慣れてきて、かなりスムーズにしていただけるようになりました。
ーートリンドルさんにとってもやりがいのある役柄なのではないでしょうか。
トリンドル:すごくやりがいを感じています。以前、『今夜すきやきだよ』(テレ東系)で初めて大人しい役を演じて、自分もこういう役ができるようになったんだと嬉しかったのですが、今回はさらに違うアプローチが必要な役。整形前後という違いだけでなく、3役ぐらい演じているような感覚もあって。主役ではあるけれど、ほかのキャラクターも含めそれぞれの感情や演技が丁寧に描かれているので、ヒューマンドラマとしてとても深い作品だなと思います。
ーー共演者のみなさんとの関係性についても教えてください。
トリンドル:花梨役の宮本(茉由)さんは、整形前の葵の撮影からご一緒したこともあって、最初はちょっと怖くて目を合わせられなかったんですが(笑)、すみれになってからはいろいろお話できて、すごく優しくてかわいらしい方でした。桔平役の木村了さんは、唯一味方になってくれる役柄なんですが、あの優しさで裏切られるのは相当にショックでした。ただ、木村さんが絶妙なさじ加減で演じてくださるからこそ、こちらも本気でお芝居に取り組めました。
ーー桐谷ミライ役の千賀健永さんはいかがですか?
トリンドル:本読みでお会いした時はとても静かな方で、その日はほとんどしゃべらなかったんです。でも、撮影が始まったら急にメイキング用のカメラを回し始めたり…(笑)。千賀さんは現場を明るくしてくれる存在でした。表情の芝居もすごくて、引き込まれる瞬間がたくさんありました。























