蔦哲一朗監督『黒の牛』公開日が2026年1月23日に ツァイ・ミンリャンからのコメントも

蔦哲一朗監督作『黒の牛』の公開日が2026年1月23日に決定し、特報映像とティザービジュアルが公開された。
『黒の牛』は、禅に伝わる悟りまでの道程を10枚の牛の絵で表した「十牛図(じゅうぎゅうず)」から着想を得て、日本・台湾・アメリカの3カ国が手を携えた国際共同製作作品。全編をフィルムで撮影し、長編劇映画としては日本初となる70mmフィルムも一部使用されている。完成まで8年を要した壮大なスケールの映像詩にして、蔦哲一朗監督の第2作目の長編映画だ。
急速に変わりゆく時代。住む山を失い、放浪の旅を続けていた狩猟民の男は、山中で神々しい黒い牛と邂逅する。男は抵抗する牛を力ずくで連れ帰り、人里離れた民家で共に暮らしはじめる。生きるために大地を耕しはじめた男と牛だったが、自然の猛威の前に、息を合わせることができない。しかし、ある禅僧との出会いをきっかけに、次第に心を通わせていく。
主演はツァイ・ミンリャン監督作品で知られる台湾の俳優リー・カンション。この世のものではないかもしれない、と思わせる存在感で「牛と出会う男」を演じた。共演には映画『国宝』で歌舞伎役者・小野川万菊を演じたダンサーの田中泯、音楽は生前に本作への参加を表明していた坂本龍一の楽曲を使用している。
2024年東京国際映画祭でプレミア上映された後、第49回香港国際映画祭にて最高賞のFirebird Awardを受賞、また第26回全州国際映画ではNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)にも輝いた。日本に先んじて台湾で公開され、ミンリャン監督からは「蔦哲一朗の眼差しに、あらためて心を動かされました。シャオカン(リー・カンションの愛称であり役名)がこれほど澄みきった作品に身を委ねたことを誇りに思います」とコメントが寄せられている。
本作のティザーチラシは、7月26日より新宿Kʼs cinemaを皮切りに順次配布される予定。表面には真っ黒な画面に浮かび上がる艶やかな黒い牛の毛並みと眼光が印象的なビジュアルを使用されており、「黒之牛」という毛筆のロゴはカンション直筆によるもの。また、同日より新宿Kʼs cinemaにて開催される「台湾巨匠傑作選 2025」にあわせて、特典付き全国共通特別鑑賞券の先行販売が実施。特典は、台湾公開時に製作された非売品リーフレットで、数量限定・先着順での配布となる。
■公開情報
『黒の牛』
2026年1月23日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿 K's シネマほか 全国公開
出演:リー・カンション、ふくよ(牛)、田中泯、須森隆文、ケイタケイ
監督・脚本・編集:蔦哲一朗
プロデューサー:市山尚三、エリック・ニアリ、黄インイク、アレックス・ロー
共同プロデューサー:饒紫娟
撮影監督:青木穣
脚本:久保寺晃一、上田真之、熊野桂太
美術:部谷京子
衣装:大塚満
録音:岩間翼、大町響槻
サウンドデザイン:周震、松野泉
音楽:坂本龍一
配給:alfazbet、ニコニコフィルム、ムーリンプロダクション
2024年/日本=台湾=アメリカ/114分/シネマスコープサイズ/5.1chサラウンド/白黒&カラー
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