向井理、『舟を編む』は納得のキャスティング “善人”と“悪人”を演じ分けられる幅広さ

小説や漫画、アニメなどを実写化する場合、原作ファンを納得させるキャスティングは作品の成功に繋がる大きな要因だ。主人公はもちろんのこと、コアなファンを抱える脇役こそ意外と難しい、なんてこともあるのではないだろうか。

現在放送中のドラマ『舟を編む~私、辞書つくります~』(NHK総合)は、三浦しをんの小説『舟を編む』をもとに、新入社員・岸辺みどりを主人公にして描かれる物語だ。脚本は、『これは経費で落ちません!』(2019年/NHK総合)などを手がけた蛭田直美が担当。原作が同じ映画『舟を編む』(2013年)とは主人公が異なるため、同じストーリーでも新しい視点で作品を楽しむことができる。本作は、2024年にNHK BS・NHK BSプレミアム4Kですでに放送されており、言わば“再放送”。第62回ギャラクシー賞において上期の選奨を受賞したほか、東京ドラマアウォード2024の連続ドラマ部門優秀賞に輝いた話題作で、今回の放送にあわせて再編集している。
主人公・岸辺みどり役を池田エライザ、辞書編集部主任・馬締光也役を野田洋次郎(RADWIMPS)が演じるほか、矢本悠馬、美村里江、渡辺真起子、前田旺志郎、岩松了、柴田恭兵などが出演。なかでも注目は、原作や映画で人気を博したキャラ・西岡正志役の向井理だ。
向井理、『舟を編む』への愛を明かす 「最後はなぜドラマ化したのか答え合わせができる」
毎週火曜日にNHK総合で放送中の『舟を編む~私、辞書つくります~』に出演している向井理からコメントが寄せられた。 本作は、三…西岡(向井理)は、みどり(池田エライザ)たちが働く玄武書房の宣伝部所属で、元・辞書編集部員という役どころ。夏目漱石の『こころ』の遺書を読んで、「長くて超ウケた」の一言で済ませたことが今だに語り草となっている。一方で、辞書『大渡海』を作る一員としての誇りを隠し持ち、発売に向け、さまざまな宣伝企画を推し進めていく。

西岡が登場するのは第3話から。みどりが辞書編集部のメンバーと慣れ親しんだ頃、「水木しげる」の語釈を依頼した秋野教授(勝村政信)から怒りの連絡が来る。狼狽するみどりの前に現れた西岡は、出張中だった馬締(野田洋次郎)にかわって、みどりとともに秋野のもとへ向かう。水木しげるに並々ならぬ思いがあるがゆえ、長文の語釈をそのまま掲載せよと譲らない秋野に対して、西岡は自身の話を交えながら、辞書はその言葉を深く知るための“入口”だと説得する。そうして秋野から語釈縮小の承諾を得たのだが、なんと西岡が語ったエピソードは作り話だったのだ。





















