『魔物(마물)』麻生久美子&塩野瑛久、血まみれのクランクアップ 「ずっとこのチームで…」

テレビ朝日系金曜ナイトドラマ『魔物(마물)』が最終話を迎え、主演の麻生久美子、共演の塩野瑛久からクランクアップコメントが到着した。
本作は、『梨泰院クラス』を手がけた韓国のスタジオ・SLLと、同作の日本版『六本木クラス』(テレビ朝日系)を制作し、2024年5月にドラマを中心としたグローバルコンテンツの企画開発に関する協業協定を締結したテレビ朝日による、日韓共同制作のラブサスペンス。SLLからは原案、監督、プロデューサーらが参加。すでにある原作をリメイクするのではなく、韓国のクリエイターによる原案を日本側がシナリオへと昇華。SLLとテレビ朝日のドラマ制作陣が双方の経験やノウハウ、アセットを持ち寄り、ワンチームとなってのオリジナルドラマ制作が実現した。
6月13日に放送された最終話では、あやめ(麻生久美子)と凍也(塩野瑛久)の壮絶な最終決戦が描かれ、ついに“運命の日”に何が起きたのかすべてが明らかに。「謝れ! お前のせいだ」と襲い来る凍也に対し、あやめは「あなたは誰も愛したことなんてない。なのに、私はあなたを愛してた……!」とこれまでの思いを叫びながらなんとか抵抗。殴る、蹴る、喉元に刃物を突き付ける……と、地上波らしからぬ血まみれ&バイオレンス&絶叫で、手に汗握るアクションシーンの末、凍也を警察に……とあやめが電話をかけたその時、手足の自由を奪われた凍也に手をかけたのは、従順すぎる妻・夏音(北香那)だった。
最後の最後まで「彼を裏切れない」とあやめに刃物を向けていた夏音は、長らく夫の支配下にあり、最初凍也を助けようとしたのだが、最後に凍也に「帰ろう、2人だけの場所へ」と手を差し伸べられたその時……その手をまるでとるかのように笑顔を向けた刹那、凍也を絞殺したのだった。死体となった凍也を見て、慟哭して夏音を見つめるあやめの表情、そして愛したはずの夫を手にかけた夏音のどこか恍惚とした笑顔とも泣き顔ともとれる表情で結末を迎えた。
そして、第1話から描かれ続けてきたあやめの裁判の真相も判明。あやめは凍也を殺害した容疑で夏音とともに起訴されていた。しかし、夏音が完全黙秘を貫いていたこともあり、検察はあやめを厳しく追及。同僚弁護士・今野昴(大倉孝二)の尽力むなしく、圧倒的不利な状況に追い込まれていた。しかし、パラリーガル・渚来美(宮本茉由)があやめの今の思いを夏音に伝えたことがきっかけとなり、夏音がついに「私が……凍也を殺しました……」と自白。あやめには無罪判決、夏音には懲役7年という判決が下る。そのころ、最上陽子(神野三鈴)にも動きが。実は最終決戦の日、凍也に突き落とされたのではなく、自ら階段から転落したという事実も発覚。目的のためには手段を択ばない、策略家・陽子だが、息子・潤(落合モトキ)のためにも罪に真正面から向き合うことを決めたのか、夫・名田奥太郎(佐野史郎)を見殺しにしたことを自首する。
ラストには、裁判から数年後のあやめの姿も描かれた。女性を支援するNPO法人を立ち上げ、代表として忙しく働くあやめ。そこには、もはや“愛にしがみつく孤独な女”の影はみじんもない。一方、陽子は自らの半生を赤裸々に描いた暴露本を出し、ベストセラー作家に。そして罪を償った夏音もまた大人の女性へと成長を遂げていた。魔物は誰だったのか、“凍也”なのか、“あやめ”“陽子”“夏音”だったのか……ラストシーンは自信に満ちた3人の女たちが、互いに気づきながらも、軽やかに無視しあい、すれ違った。
また、クランクアップを迎えた最終日の撮影は、名田邸での激闘シーンの連続で、麻生、塩野は血まみれの姿のままセレモニーに参加。互いに花束を贈り、数カ月間の健闘をたたえ合うようにハグを交わした。麻生は感極まって涙を浮かべながら「あやめという役は、演じていて面白く、とてもやりがいを感じていました。キャストのみなさんも素晴らしい方ばかりで、お芝居していて気持ちも乗ってとてもやりやすかったです」とスタッフ、キャストに感謝。塩野は「僕にとっても麻生さんにとってもチームのみなさんにとっても日韓合作である本作は挑戦的な作品だったと思います。キャストのみなさんのたくましいお芝居に支えられて、僕も凍也として存在することができました。決して明るい作品ではないですが、誰かの心に残るような作品になったらいいなと思っております」と挨拶し、花束を高く掲げた。
コメント
麻生久美子

あやめという役は、演じていて面白く、とてもやりがいを感じていました。キャストのみなさんも素晴らしい方ばかりで、お芝居していて気持ちも乗ってとてもやりやすかったです。
先日、オダギリジョーさんが撮影にいらしたとき、“すごく楽しそうだね”といわれて、“そうなの。この組、最高なの”って、つい本音が出ちゃったのですが、それぐらいスタッフのみなさんがとてもやさしくて面白くて楽しくて……。こんないい“組”はなかなかないなと思って、これからずっとこのチームで仕事をしていきたいぐらい、みなさんのこと大好きだなと思っています。ありがとうございました。
塩野瑛久

僕にとっても麻生さんにとってもここにいるチームのみなさんにとっても日韓合作である本作は挑戦的な作品だったと思います。
難しいことも多々ありましたが、その分、成長することができました。日本のスタッフのたくましさに、韓国のセンスや監督の技量が加わって、『魔物』が生まれたんだなと感じています。
キャストのみなさんのたくましいお芝居に支えられて、僕も凍也として存在することができました。決して明るい作品ではないですが、誰かの心に残るような作品になったらいいなと思っております。
テレビ朝日が、韓国のスタジオ・SLLとタッグを組んで送る日韓共同制作オリジナルドラマ。不倫、DV、セックスなど愛と欲望にまつわる過激なテーマを掲げたラブサスペンス。麻生久美子と塩野瑛久が初共演にして濃厚なシーンに臨む。
■配信情報
『魔物(마물)』
TVer、TELASAにて配信中
出演:麻生久美子、塩野瑛久、北香那、神野三鈴、佐野史郎、大倉孝二、落合モトキ、宮本茉由、宮崎吐夢、うらじぬの、若林時英
原案:シン・ウニョン
脚本:関えり香
監督:チン・ヒョク、瀧悠輔、二宮崇
音楽:jizue
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)、パク・ジュンソ(SLL)
ゼネラルプロデューサー:中川慎子(テレビ朝日)、チェ・へウォン(SLL)
プロデューサー:貴島彩理(テレビ朝日)、イム・チョヒ(SLL)、河野美里(ホリプロ)
制作著作:テレビ朝日・SLL
制作協力:ホリプロ
©テレビ朝日・SLL
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