エドワード・ヤン監督作『ヤンヤン 夏の想い出』4Kレストア版がカンヌに 日本公開も決定

『ヤンヤン 夏の想い出』レストア版カンヌに

 エドワード・ヤン監督作『ヤンヤン 夏の想い出』の4Kレストア版が、第78回カンヌ国際映画祭で上映される。

 2000年に公開されたエドワード・ヤン監督の『ヤンヤン 夏の想い出』。今回のレストア版は、第78回カンヌ国際映画祭カンヌクラシック部門のオープニング作品として上映されるとともに、日本国内でも初公開される。

 台湾ニューシネマの巨匠として知られるエドワード・ヤンは、1982年の『光陰的故事』で監督デビュー後、『台北ストーリー』(1985年)、『恐怖分子』(1986年)、『クーリンチェ少年殺人事件』(1991年)といった作品を世に送り出し、国際的な評価を確立した。そして彼の“最後の完成作”として知られる『ヤンヤン 夏の想い出』は、2000年に開催された第53回カンヌ国際映画祭にて監督賞を受賞。その後、アメリカやフランスをはじめとする欧米各国で高い評価を受け、今日まで世界中のフィルムメーカーや映画ファンに影響を与え続けている。

 2000年の公開時、エドワード・ヤンはこの作品について次のように語っている。

「人生で起きるいくつかのことは、数学の1+2と同じくらいとても簡単である。私は1980年にフランスのリベラシオン紙が、カンヌ特集の付録として世界中の映画監督達に問うた『あなたは、なぜ映画を撮るのですか?』というシンプルな質問を思い出す。私の答えも、その質問と同じくらいシンプルだった――『多くを語らなくてすむから』。映画監督が語る最高の言葉とは、映画の表面ではなく、内側に存在するもののはずだ。この映画は、人生における1+2と同じくらいにとてもシンプルである。私は観客に、まるでただの友だちと一緒にいたかのような気分を味わってほしい。もし観客が”一人の映画監督”に出会ったような印象を持って映画を見終わったとしたら、私はこの映画は失敗作だったと思う」

■作品情報
『ヤンヤン 夏の想い出』
出演:ウー・ニエンジェン、エレン・ジン、イッセー尾形、ジョナサン・チャン、ケリー・リー
監督・脚本:エドワード・ヤン
プロデューサー:河井真也、附田斉子
アソシエイト・プロデューサー:ユー・ウェイエン、久保田修
撮影:ヤン・ウェイハン
照明:リー・ロンユー
編集:チェン・ポーウェン
録音:ドゥ・ドゥーツ
美術・音楽:ペン・カイリー
2000年/台湾・日本合作映画/173分
配給:ポニーキャニオン
©1+2 Seisaku Iinkai
公式サイト:https://yi-yi.jp

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