北村有起哉と円井わんが対峙するクライマックスシーンも　『逆火』場面写真公開

　7月11日よりテアトル新宿ほかで公開される北村有起哉主演映画『逆火』の場面写真が公開された。

　本作は、『ミッドナイトスワン』で第44回日本アカデミー賞優秀監督賞および優秀脚本賞を受賞した内田英治監督が原案も担い、現代社会の抱える問題や矛盾を映画制作現場という舞台を通して、人間の表と裏を炙り出していく完全オリジナルのヒューマンサスペンス。脚本は、『サイレントラブ』（2024年）で内田監督と共同脚本を手がけたまなべゆきこが担当し、2024年度後期NHK連続テレビ小説『おむすび』や『ヤクザと家族 The Family』などで知られ、内田監督作品3度目の参加となる北村が主演を務める。

　物語は、家族のことを顧みずいつかは映画監督になることを夢見ながら撮影現場で働く助監督の野島（北村有起哉）が、次の仕事となるある少女の自伝小説の映画化の現場を切り盛りするところから動き出す。貧しい家庭で育ち亡き父の介護をするなど苦労して成功した少女・ALISA（円井わん）。ところが、周囲の話を聞くうちに、小説に書かれている美談とは程遠い“ある疑惑”が浮き彫りになっていく。

　この女は、悲劇のヒロインなのか、それとも犯罪者なのか。映画化の根底を揺るがしかねない事態に陥ってもなお、名声を気にして理想論を振りかざすエゴイストの監督（岩崎う大）、現場任せで大ごとにしたくない会社員プロデューサー（片岡礼子）、ギャラのために続けたいスタッフと様々な思惑で撮影を中断したくない面々が、真実を追求する野島に圧力をかけてくる。さらに、野島の口を封じるかのようにプロデューサーは、この現場を乗り切れば監督デビューができるかもしれない、と囁くのだった。そして、真実が置いてきぼりにされたまま撮影は進められ、やがて疑惑の火は、家族をも巻き込み野島の日常は崩れ始める……。

　岩崎う大演じる映画監督は、きれいごとを語り名声を気にする人物。北村演じる野島を映画の撮影に水を差す存在として疎ましく思っている。中心愛は、野島の娘・光を演じる。父が夢のために家族を犠牲にしていると思っており、家族に心を閉ざし、救いを求めた先は……。そんな光の母であり、野島の妻である幸を演じるのは大山真絵子。仕事に夢中で家族を顧みない野島に失望する一方で、娘との関係にも悩んでいる。映画のプロデューサーである橘郁美を、片岡礼子が演じる。作家の真相よりも、動き出してしまった撮影の中断を恐れており、野島の動きを阻止すべく餌をちらつかせる。

　公開された場面写真では、野島とALISAのクライマックスシーンなどが写し出されており、交錯する思惑が緊迫感を高めている。

■公開情報
『逆火』
7月11日（金）テアトル新宿ほか全国順次公開
主演：北村有起哉、円井わん、岩崎う大（かもめんたる）、大山真絵子、中心愛、片岡礼子、岡谷瞳、辻凪子、小松遼太、金野美穂、島田桃依
原案・監督：内田英治
脚本：まなべゆきこ
音楽：小林洋平
プロデューサー：藤井宏二、関口海音
製作：映画『逆火』製作委員会（Libertas／Yʼs Entertainment Factory／DASH／move）
制作プロダクション：Libertas
配給：KADOKAWA
©2025「逆火」製作委員会
2025年／日本／108分／カラー／シネスコ／5.1ch／PG12
公式サイト：https://movies.kadokawa.co.jp/gyakka/
公式X（旧Twitter）：@gyakka0711