阿部サダヲ、7月期『しあわせな結婚』でテレ朝連ドラ初主演 『光る君へ』大石静と初タッグ

大石静×阿部サダヲ、7月期ドラマで初タッグ

 阿部サダヲが主演を務め、大石静が脚本を手がける7月期のテレビ朝日系木曜ドラマ『しあわせな結婚』の制作が発表された。

 NHK大河ドラマ『光る君へ』の脚本家・大石静が脚本を手がけ、『不適切にもほどがある!』(TBS系)でもタッグを組んだ脚本・大石静と主演・阿部サダヲによる新ドラマの囲み取材会が2月26日に行われ、『しあわせな結婚』のタイトルでテレビ朝日の木曜ドラマにて7月から放送されることが発表された。

 テレビ朝日連続ドラマ初主演となる阿部が本作で演じるのは、注目の事件で次々と無罪を勝ち取ってきたレジェンド弁護士・原田幸太郎。その舌鋒は法曹界にとどまらず、コメンテーターとしてテレビにレギュラー出演、クイズ番組や討論番組にも引っ張りだこ。エッジの効いたコメントを放ちながらも絶妙なバランス感覚で一線を越えない幸太郎は、テレビ局のスタッフはもちろん、お茶の間での人気も絶大。もはや世間の認知度的には、弁護士なのかタレントなのかよくわからない状況ではあるものの、“法律を正しく運用することで公益を守る”という法曹人としてのアイデンティティのもと、弁護士の仕事を真摯に全うする日々を送っている。

 日頃から多くの人に囲まれて仕事をしている幸太郎だが、両親はすでに他界しており、ひとりっ子のため、天涯孤独。しかし“ひとりが好き”な幸太郎は、仕事に支障をきたすことを嫌い、歴代の恋人たちにも、それが誠意だと信じて、「結婚はしない」と宣言。50年間、完全なる“独身主義”を貫いてきた。しかしある日、身体に異変を感じて病院に救急搬送、ICUで生死の境をさまよう事態に。見舞いに来る家族もいない幸太郎は、ふいにひとりで生きていくことへの不安や寂しさから、とてつもない孤独に襲われる。その後、一般病棟に入院することになった幸太郎は、病院内のエレベーターで偶然出会ったある女性・鈴木ネルラがなぜか気になり始めてしまう。感情を表に出さず、笑顔を見せないネルラのミステリアスな魅力に、すっかりハマッてしまった幸太郎は、これまで頑なに貫いてきた独身主義をあっさり捨てて、まさかの電撃結婚。しかし、いざ新婚生活が始まると、ネルラが“大きな秘密”を抱えていることが発覚する。少しずつ明らかになっていく、愛する妻の秘密。それによって、幸太郎の運命は大きく動かされることに。「俺はこの妻と共に生きていけるのか?」と、自問する幸太郎は、妻を愛し続けることができるのか……。

 完全オリジナルとなる脚本を手がけるのは、NHK大河ドラマ『光る君へ』などの大石。本作では大きな秘密を前にしたときに問われる夫婦の愛にスポットを当て、令和の“マリッジサスペンス”を描く。監督を務めるのは、本作が民放連続ドラマ初監督となる、NHK大河ドラマ『青天を衝け』やNHK連続テレビ小説『ひよっこ』、Netflixシリーズ『さよならのつづき』などの黒崎博。大石とのタッグは『セカンドバージン』(NHK総合)以来、15年ぶりとなる。

 2月26日には、“大石と阿部がタッグを組む新ドラマの囲み取材会”として会見が行われ、阿部と大石が登壇。そして、阿部がパネルを覆った布をはずし、ドラマのタイトル『しあわせな結婚』を発表した。

 大石は「私は、圧倒的に芝居が上手い阿部サダヲさんと段田安則さんが日本一の俳優だと思っています。最高に素敵な阿部さんを書きたいと思います(笑)」と本作で見られる阿部の魅力を熱弁。大石に絶賛された阿部は「うれしいです」とはにかみつつ、「今のところ、タイムスリップはありません(笑)。実はサスペンスってそんなにやったことがないので、これまであまりお見せしたことのない顔をお見せできるよう頑張ります」と語った。

 タイトルが『しあわせな結婚』ということで、ヒロインの鈴木ネルラ役を誰が演じるのかという話題になると、大石が「ネルラはあまりしゃべらないんですが、みんなを惹きつける……これまで私が書いたことのない女の人です」と前置きをしつつ、「先週、演じていただく俳優さんにお会いしたんですけど、『私は大ざっぱな人間です』と言っていました。これじゃ全然ヒントにはならないですね(笑)」と苦笑い。また、「実は最初、タイトルも『ネルラという妻』にしたいなと思っていたくらいなんです」という裏話も。阿部も「大石さんの書かれる作品には、圧倒的に魅力的な女性が多い。今回も、独身を貫いてきた男が運命の出会いを果たすということで、どんな魅力的な女性が現れるんだろうと、僕も楽しみです」と話し、キーパーソンとなるヒロインに期待を寄せた。

 そして、“50年間、独身主義を貫いてきた男が、運命の出会いを果たして電撃結婚する”という本作の内容にちなみ、「今のキャリアにつながる“運命の出会い”」という質問が投げかけられた。阿部は、「劇団ですね。“大人計画”に入れたこと。松尾(スズキ)さん、宮藤(官九郎)さんに出会えたことです」と即答。「そのおかげでドラマの主演という、すごいことまでさせていただけるようになって……」と振り返る。一方、大石は「『ふたりっ子』(1996年)という朝ドラをやったときに、チーフ監督の方から、『エッセイを読むと毒があるけど、ドラマはおとなしい。もっと毒を出せ』と言われたんです。その言葉で、ドラマの書き方を変えたんですよね」と告白し、阿部も「なんていい話……!」とコメント。さらに大石は、「人間には天使の心と悪魔の心が同居しているし、天使の心の部分だけで書いたドラマは見やすいと思います。でも、私はエグくいきたい!」と断言。「このドラマでも、“パートナーを愛し抜けるか”ということをイヤでも突きつけちゃうだろうなと思います」とコメントした。

コメント

大石静(脚本)

私は、阿部サダヲと段田安則が日本一の俳優だと思っているんです。阿部さんって圧倒的に芝居うまいじゃないですか。小さいし、すごく二枚目というわけではないんですが(笑)、それも圧倒的! 私の好みでいうと、『スイッチ』(2020年)の検事がセクシーで素敵だったんです。『いだてん~東京オリムピック噺~』(2019年)のまーちゃんも素敵でした。そして怖い役柄も、もちろんすごく上手なんですけど、今回は素敵な阿部さんを書きたいと思います(笑)。
本作は、そんな阿部さんが、自宅で妻と語らうような一風変わったホームドラマにしたいと思っていたんですが、それだけでは面白くないと、サスペンス要素も足してみました。新しいことをやる緊張感はもちろんあるんですが、視聴者の皆さんはもちろん、俳優さんたちに「これに出てよかったな」と思っていただきたいし、スタッフの皆さんにも「この作品に関わってよかったな」と思ってもらいたいんです。だから今は、とにかく阿部さんに喜んでもらいたいと思っています(笑)。
このドラマでは、“パートナーを愛し抜けるか”ということをイヤでも突きつけちゃうだろうなと思います。最高に素敵な阿部さん、謎、そして家族の物語を楽しんでいただけるよう頑張ります。

阿部サダヲ(原田幸太郎役)

大石さんの脚本と聞いて、どんな作品なのか楽しみにしていました。僕、実はサスペンスってあまり出たことがないんです。でも、2時間ドラマなどサスペンスを見るのは大好きなので、その世界に入ってみたいと思いました。そして、弁護士でコメンテーターもやる役と聞いたんですが、コメンテーターって、たぶん僕は一生やらないので(笑)、ぜひ演じてみたいな、と。前回ご一緒したとき(『恋する母たち』(2020年))に、落語家なんだけどちょっとセクシーな男をやらせていただいて、意外とほめられたので(笑)、今回も楽しみです。
大石さんが書かれる作品って、セリフなども含めて圧倒的に魅力的な女性が多い気がするんです。今回も、独身を貫いてきた男が運命の出会いということで、どんな魅力的な女性が現れるんだろうと、僕もすごく楽しみです。そして、結婚して相手方の家に住むので、そこからのホームドラマ感も楽しんでいただけると思います。
テレビ朝日の木曜21時、初めて主演をやらせていただきます。今回は、タイムスリップはしませんが(笑)、これまであまりお見せしたことのない顔をお見せできるよう、そして視聴者の皆さんに楽しんでいただけるよう頑張ります。

ゼネラルプロデューサー・中川慎子(テレビ朝日)

7月期木曜ドラマは、“脚本・大石静さん×主演・阿部サダヲさん”という昨年大ヒットドラマを誕生させたおふたりによる夢のタッグが実現しました!
今作は、“マリッジ・サスペンス”のキャッチコピーどおり、アラフィフで電撃婚を果たした主人公の『疑惑と不安……そして激動』に満ちた結婚生活を描いていきます。
大石さんがしばしば取材などで語られる「道徳や常識の向こう側にある真実」。その真実を見極め、夫婦の在り方、ひいては自分の生き方を問うことになる阿部サダヲさん演じる主人公。それを描いていただくこと、演じていただくこと、いずれも高いハードルではありますが、この数年オファーし続けた念願の布陣です。今は、挑むしかない! と覚悟が決まりました(笑)。
また、このタッグの強い求心力により、これから続々と発表される豪華で素晴らしいキャスト陣、そして、大河ドラマやNetflixオリジナルを手掛けた黒崎博監督をはじめとした、実力あるスタッフたちが集結しております。プレッシャーは募る一方ですが、視聴者の皆様に、この夏その成果をご覧いただくべく一同で全力を尽くして参ります。どうかご期待ください!

■放送情報
木曜ドラマ『しあわせな結婚』
テレビ朝日系にて、7月スタート 毎週木曜 21:00~21:54放送
主演:阿部サダヲ
脚本:大石静
監督:黒崎博
ゼネラルプロデューサー:中川慎子
プロデューサー:田中真由子(テレビ朝日)、森田美桜(AOI Pro.)、大古場栄一(AOI Pro.)
制作協力:AOI Pro.
制作著作:テレビ朝日
©テレビ朝日
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/shiawasena-kekkon/
公式X(旧Twitter):https://x.com/@wasekon_tvasahi
公式Instagram:https://www.instagram.com/wasekon_tvasahi
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@wasekon_tvasahi

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる