中国アニメ映画『ナタ』続編が怪物的ヒット 『インサイド・ヘッド2』を超え歴代記録更新へ
『ナタ2』は観客からの評価も非常に高く、前出の「猫目」では10点中9.8点、チケット販売サイト「淘票票」では9.7点、レビューサイト「豆瓣」では8.5点となっている。また、米Rotten Tomatoesでも観客スコア99%という熱烈な支持を獲得。SNSを中心とした宣伝戦略と口コミ効果も奏功しており、その勢いはまだまだ収まりそうにない。発表によると、今後は韓国やギリシャ、そして日本でも公開予定があるという。
監督・脚本は、短編作品を経て『ナタ~魔童降臨~』で一躍ブレイクした“餃子(ジャオジー)”こと楊宇(ヤン・ユー)。1980年生まれで、一時は貧困のためどん底の生活を送っていたが、アニメーションへの情熱によって夢を叶えた。本作では前作をはるかにしのぐ高クオリティの映像を実現しており、今後の活躍がますます期待される才能だ。
コロナ禍のさなか、中国では海外映画の公開が絞られ、ハリウッド映画も一時はほとんど上映されなくなっていた。現在は以前の状況に少しずつ戻りつつあるものの、中国では国産映画の需要が非常に高く、ハリウッド映画の動員力が大きく落ちているのが実情だ。北米で初登場No.1に輝いた『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』も、中国市場では他国よりも優れたスタートとなったが、それでも国内作品と比較すると微々たるもの。「猫目」で日々の興行を見てみると、『ナタ2』が国内シェアのおよそ90%を占めている。
2024年の映画業界は、ハリウッドの『インサイド・ヘッド2』や『モアナと伝説の海2』、『怪盗グルーのミニオン超変身』、また日本では『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』や『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』など、アニメーション作品が興行的な強さを見せつけた。今後、中国発のアニメーション映画が圧倒的なクオリティと興行力をもってそこに加わるのだとしたら、世界の映画をめぐる勢力図がまた少し書き換えられることになるはずだ。『ナタ2』は、すでにその大きなターニングポイントなのである。
参照
https://deadline.com/2025/02/ne-zha-2-box-office-china-1236281764/
https://variety.com/2025/film/box-office/bridget-jones-mad-about-the-boy-box-office-international-1236309933/
https://deadline.com/2025/02/chinese-new-year-2025-box-office-record-ne-zha-2-1236278662/
https://deadline.com/2025/02/captain-america-brave-new-world-bridget-jones-mad-about-the-boy-ne-zha-2-global-international-box-office-1236291609/
https://japanese.cri.cn/2024/08/30/ARTIG6xNvoeAZnDbvARBGZyZ240830.shtml
https://piaofang.maoyan.com/movie/1294273
https://www.taopiaopiao.com/showDetail.htm?spm=a1z21.3046609.w2.4.228b112aLJ8QuX&showId=1429839
https://movie.douban.com/subject/34780991//