『御上先生』は松坂桃李の“第2の分岐点”になる? 飯田Pが“学園ドラマ”に込めた願い

第1話の最後に御上先生が語る言葉はどういう意味なのか

――コロナ禍を経て、今の時代に学園ドラマを作ることについてはどう感じていますか?
飯田:生徒の話を聞いていると、「コロナで文化祭とかをやっていない」という子が多いんです。そういった意味でも、“人と人が繋がって物事を行うことのパワーの強さ”を、もう一回感じられたらいいなとは思いますね。このドラマにも文化祭のシーンやクラスのみんなで議論するシーンが出てきますが、そういう場をうまく利用すれば前進できるというか。コロナ禍前であれば「時間を共有することはいいことなんですよ」というメッセージだったと思いますが、そうではなくて「その中でいかに合理的に物事を考えて、自分たちが当事者意識を持って物事を進められるかが、これからの教育では大事なんだ」というところまで伝えたい。面と向かってお互いの感情を擦り合わせたりすることが、プラスに働くということを少しでも伝えられたらいいなと思っています。
――第1話はヒリヒリとサスペンス要素もある展開ですが、話が進むとテイストも変化するのでしょうか?
飯田:ヒリヒリ感は持続しつつ、生徒たちが御上先生から何を受け取って、どう一歩を踏み出していくか、という物語にシフトしていきます。最初は御上先生が生徒たちの前に現れて問いを発しますが、それに対してみんなが考え、徐々に自分たちが主体的にクラスを運営するようになっていく。ただし、“日本の社会”と“この学校”に通じるものがある、という描き方は最後まで続いていくかなと思います。

――『マイファミリー』『VIVANT』『アンチヒーロー』に続き、今作も考察が盛り上がりそうですね。
飯田:いつも「考察系じゃない」と言って「結局、考察系じゃないか!」とツッコまれている気がするので(笑)、「冒頭のシーンはなんだったのか」「冒頭の人は誰だったのか」「第1話の最後に御上先生が語った言葉はどういう意味なのか」というあたりは、みなさんが想像してくれる要素かなとは思っています。ただ、今回はそれ以上に“このドラマを通して伝えたいこと”のほうが大きいかなとは思いますね。
――最後に、視聴者へメッセージをお願いします。
飯田:僕はいつも「次のエピソードへ」を押したくなるようなとにかく面白いドラマを目指していて、それを観た視聴者の方が何かを受け取ってくれたらいいなと思っています。今作では教育を通して“生きること”や“社会のこと”を伝えているので、そんなメッセージを受け取っていただいて、自分の中で考えて、誰かと話をするような第1話になれば嬉しいです。あとは主題歌が当日のオンエアで解禁なので、そこもぜひ楽しみにしていてください。
■放送情報
日曜劇場『御上先生』
TBS系にて、1月19日(日)スタート 毎週日曜21:00~21:54放送
出演:松坂桃李、奥平大兼、蒔田彩珠、窪塚愛流、吉柳咲良、豊田裕大、上坂樹里、髙石あかり、八村倫太郎、山下幸輝、夏生大湖、影山優佳、永瀬莉子、森愁斗、安斉星来、矢吹奈子、今井柊斗、真弓孟之、西本まりん、花岡すみれ、野内まる、山田健人、渡辺色、青山凌大、藤本一輝、唐木俊輔、大塚萌香、鈴川紗由、芹澤雛梨、白倉碧空、吉岡里帆、迫田孝也、臼田あさ美、櫻井海音、林泰文、及川光博、常盤貴子、北村一輝
脚本:詩森ろば
脚本協力:畠山隼一、岡田真理
演出:宮崎陽平、嶋田広野、小牧桜
プロデュース :飯田和孝、中西真央、中澤美波
教育監修:西岡壱誠
学校教育監修:工藤勇一
製作著作:TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/mikami_sensei_tbs/




















