“被害者”から“加害者”へ 『ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女』予告編&ポスター公開
2025年2月7日に公開されるパウラ・ベーア主演映画『ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女』の日本版予告編とポスタービジュアルが公開された。
本作は、1940年代にアウシュヴィッツへの移送を免れるため、ベルリンに隠れているユダヤ人逮捕に協力し、壮絶な時代を生き抜いた女性の実話をもとにした人間ドラマ。『ぼくは君たちを憎まないことにした』で知られるキリアン・リートホーフが監督を務め、裁判記録や長年のリサーチによって映像化した。
1940年8月、ベルリン。18歳のステラ・ゴルトシュラーク(パウラ・ベーア)は、アメリカに渡りジャズシンガーになる夢を見ていたが、ユダヤ人の両親を持つステラにとって、それは儚い夢だった。3年後、工場で強制労働を強いられていたが、ユダヤ人向けの偽造パスポートを販売するロルフと出会い、恋に落ちると、同胞や家族が隠れて生活する中、ロルフの手伝いをしながら街中を歩き、自由を謳歌していた。しかし、ゲシュタポに逮捕されると、アウシュヴィッツへの移送を免れるため、ベルリンに隠れているユダヤ人逮捕に協力する。生き残るために同胞を裏切ったステラは、終戦後、裏切ったユダヤ人仲間から裁判をかけられる。
公開された日本版予告編では、ステラがジャズシンガーとして夢破れたその後の姿が描かれる。ステラはアウシュヴィッツへの移送を逃れるため、同胞であるユダヤ人を見つけ出す“密告者”の道を選択。同胞からは「密告女」と罵倒され、辛い状況を陥りながら、戦争を生き抜いたものの、裁判にかけられる。そして、最後、鏡の前で化粧をする彼女の姿が映し出され、生き残るために密告者となってしまった彼女が「被害者か? 加害者か?」と観客に問いかけてくる。
あわせて公開された日本版ポスターでは、“密告者”として生きるステラの険しい表情が描かれている。
■公開情報
『ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女』
2025年2月7日(金)新宿武蔵野館ほか全国公開
出演:パウラ・ベーア、 ヤニス・ニーヴーナー
監督・脚本:キリアン・リートホーフ
配給:クロックワークス
2023年/121分/ドイツ・オーストリア・スイス・イギリス/ドイツ語・英語/原題:Stella. Ein Leben./英題:Stella. A Life./日本語字幕:吉川美奈子/PG12
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