『光る君へ』渡邊圭祐、道長の“息子”としての葛藤を明かす　頼通は「なんとなく生きている」

　吉高由里子主演の大河ドラマ『光る君へ』（NHK総合）。公式サイト内には出演者の撮影現場からのコメントが聞けるキャストインタビュー動画「君かたり」が公開されている。第45回「はばたき」の放送後には、藤原賢子役の南沙良、そして藤原頼通役の渡邊圭祐が登場した。

　第45回では、まひろ（吉高由里子）が娘・賢子から宮仕えをしたいと相談される。まひろは自分の代わりに太皇太后になった彰子（見上愛）に仕えることを賢子に提案し、自身は長年の夢だった旅に出る決意を固めた。

　一方、道長（柄本佑）は、摂政になったものの道長を頼るばかりの息子・頼通を気にかける。劇中、道長は「お前は摂政だぞ」「肝を据えろ」と頼通をたしなめたが、頼通が覚悟を決めたかどうか、言動に変化が生じるかどうかは現時点では定かでない。

　頼通は権力者である父・道長のもと、若くして出世していく。だが、頼通は道長の嫡男としての誇りのようなものを感じさせつつも、みずから精力的に政に関わっていくタイプではない。頼通らしいといえば頼通らしいのだが、左大臣や右大臣からの当てつけにうろたえ、ことあるごとに父に助言を求める姿は、息子と向き合う道長の言動もあいまって、やや頼りなげだ。

　公式サイトのインタビュー記事で、渡邊は頼通について「表面上はすごくちゃんとしているように見えるし、頭もいいとは思うんですけれど、どこか“なんとなく生きている”という感じがする」「『藤原道長の息子として生まれたからには、こういうふるまいが正解だ』というのを理解しているけれども、それ以上でも以下でもないというのが現状の頼通なのかなと捉えています」と答えていた。

　「君かたり」においても、渡邊は「（摂政は）なりたかったものですし、ならなきゃいけなかったものみたいな、自分がいずれなるであろうと思っていた椅子みたいなものに座れたっていう自負みたいなものはある」、道長が築いてきたものを崩さないように政に向き合う姿勢はあると答えつつ、「これまでの何かを変えるとかいうことは、彼の中でおそらくない」といった現状に甘んじる頼通のやや消極的な姿勢について触れている。