高橋文哉×西野七瀬で『少年と犬』映画化 『ラーゲリより愛を込めて』スタッフ陣が再集結
高橋文哉と西野七瀬がW主演を務める映画『少年と犬』が、2025年春に全国ロードショーされることが決定した。
本作は、第163回直木賞を受賞した現在までに累計発行部45万部を突破している馳星周の同名小説を映画化する人間ドラマ。様々な背景を抱えた人々と犬の多聞(たもん)の触れ合いを描いた短編連作小説にオリジナル要素を加えて展開される。
監督を務めるのは、『護られなかった者たちへ』『糸』などの瀬々敬久。企画・プロデュースは、『ラーゲリより愛を込めて』で優れた映画製作者に贈られる藤本賞・奨励賞を受賞した平野隆が担当。脚本は、第38回日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した『永遠の0』などの林民夫が手がけ、『ラーゲリより愛を込めて』の製作スタッフが再集結した。
原作者の馳は、映画化にあたり「犬に語りかけることで心を救われた者がどれほどいることだろう。犬は無条件の愛の手本として、神様が人間に遣わしてくれた生き物だと心から信じている。この映画を通じて多くの人がそのことに共感してくれることを切に願う」と喜びのコメントを寄せた。
震災から半年後の宮城県仙台。職を失った青年・和正(高橋文哉)は、同じく震災で飼い主を亡くした一匹の犬・多聞と出会う。聡明な多聞は、和正とその家族に瞬く間に懐き、一家にとって無くてはならない存在となるが、多聞は常に“南の方角”を気にしていた。そんな中、家族を助けるため、危険な仕事に手を染めてしまった和正は、やがて事件に巻き込まれ、その混乱の最中に多聞は姿を消してしまう。時は流れ、多聞は滋賀で悲しい秘密を抱えた女性・美羽(西野七瀬)の下で過ごしていた。多聞と過ごすことで、徐々に平和な日常を取り戻してく美羽の前に、多聞の後を追ってきた和正が現れる。こうして2人と1匹の新たな生活が始まるが、痩せ細った身体で傷ついた人々に寄り添いながらも、たった一匹で“南の方角”に向かって歩いていく多聞には、一人の少年と誓った約束があった。
多聞と共に旅をする青年・和正を高橋が、多聞に命を救われる女性・美羽を西野が演じ、W主演を務める。
生まれた時から実家に犬がいて、犬とともに生きてきたと言っても過言ではないほど犬が大好きと語る高橋は、「人生を一緒に過ごしてきた犬と映画を撮影できることを本当に嬉しく思いました」と喜びを語り、初めての瀬々組参加に関しては「こだわりを持って繊細に描く人間模様に惚れ惚れしながら、どきどきとワクワクをもってお芝居することができました」と明かした。初共演となった西野に関しては、「お芝居にすごく真っ直ぐな方で美羽と和正としてともに向き合えたことを光栄に思います」とコメント。「多聞と出会い自分を見つめ直し自分の正義と向き合い、人生を模索する2人と1匹の織り成す掴みきれない空気を楽しみに公開をお待ち頂けたら嬉しく思います!!」と意気込んだ。
2017年に公開された『あさひなぐ』以来の主演で、初のW主演作品となる西野は、「今まで経験したことがない感情になる場面が多く、想像しながら考え抜いたものを体現していくことに、日々楽しんで向き合っていました。ぜひ楽しみに待っていただけたらと思います」とコメントを寄せた。
コメント
高橋文哉(中垣和正役)
この作品のお話を頂けたことを本当に嬉しく思いました。
僕自身生まれた時から実家に犬がいて、犬と共に生きてきたと言っても過言では無いほど犬が大好きで、人生を一緒に過ごしてきた犬と映画を撮影できることを本当に嬉しく思いました。
多聞役のさくらと撮影前にコミュニケーションを取って撮影に挑んだのですが、わんちゃんにしか出せない生のお芝居、そこに中垣和正としてリアルに向き合う楽しさを感じることが出来ました。
瀬々組には初参加でしたが、瀬々監督のこだわりを持って繊細に描く人間模様に惚れ惚れしながら、ドキドキとワクワクを持ってお芝居することが出来ました。
西野七瀬さんとは初共演でしたが、お芝居にすごく真っ直ぐな方で美羽と和正として共に向き合えたことを光栄に思います。
多聞と出会い自分を見つめ直し自分の正義と向き合い、人生を模索する2人と1匹の織り成す掴みきれない空気を楽しみに公開までお待ち頂けたら嬉しく思います!!
西野七瀬(須貝美羽役)
今まで経験したことがない感情になる場面が多く、想像しながら考え抜いたものを体現していくことに、日々楽しんで向き合っていました。
瀬々敬久監督や高橋文哉さん、スタッフの皆さんと意見を交わしてパターンを試しながら撮影することもできました。ぜひ楽しみに待っていていただけたらと思います。
瀬々敬久(監督)
犬の名前は多聞です。仏法の守護神の1つ、多聞天から来ています。馳星周さんが描いたこの不思議な物語を、「こんな悲しい話があります」とお坊さんが語る法話や、辻々で流浪の民が語った説教節のように、生きることの悲惨と喜びを伝える映画に出来ないか、そう思い挑みました。主演の高橋文哉さんと西野七瀬さんが、そのしなやかな感受性で物語を全身で受け止め、今を生きる私たちの映画にしてくれました。
馳星周(原作者)
多聞は多くを聞くと書く。
犬は人の言葉に耳を傾け、寄り添ってくれるのだ。
犬に語りかけることで心を救われた者がどれほどいることだろう。
犬は無条件の愛の手本として、神様が人間に遣わしてくれた生き物だと心から信じている。
この映画を通じて多くの人がそのことに共感してくれることを切に願う。
平野隆(企画・プロデュース)
『ラーゲリより愛を込めて』のスタッフを再結集して、前作と同様、観客の皆さまの魂に訴える作品を作りたいと思っていました。
高橋文哉さん、西野七瀬さんにお願いしたのは2人が“愛おしさ”を多くの人々の印象に残せる役者さんだと思ったからです。
そしてこの映画にはもう1つの愛おしいものがあります。
現在編集中ですが、スクリーンの上にお2人と多聞という名の犬が映る時、私は思わずスクリーンを抱きしめたくなります。
何故タイトルが『少年と犬』なのか? それがこの原作の魅力であり、この映画の魅力であると思います。
■公開情報
映画『少年と犬』
2025年春、全国 ロードショー
出演:高橋文哉、西野七瀬
原作 : 馳星周『少年と犬』(文春文庫)
監督:瀬々敬久
脚本:林民夫
企画・プロデュース : 平野隆
配給 : 東宝
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