戸谷菊之介、浦和希、伊駒ゆりえ、結川あさき オーディションで大役を掴んだ新人声優たち

『【推しの子】』星野ルビー役・伊駒ゆりえ

TVアニメ『【推しの子】』第2期メインPV第1弾【2024年7月3日より放送開始】

 一方で、新人ならではのがむしゃらな姿勢や、ひたむきさが評価されることもある。社会現象ともなったアニメ『【推しの子】』に登場する星野ルビーを演じている伊駒ゆりえは、初レギュラー作品でメインキャラクターへの抜擢となった異色の存在だ。

 プロデューサーの山下愼平は、決め手となったのは彼女の演技力に加え、アニメのオーディション自体に初参加だった伊駒が、「オーディション会場の中で一番新人っぽさがあったから。ルビーと一緒に成長していってほしい」と明かしている。新人アイドルとしてひたむきに頑張るルビーのキャラクターと相まって、「本物のルビーが来た」と話題になっていたそうだ。

 また、このようなひたむきさに加えて、いわゆる“原作もの”のアニメでは、原作者が太鼓判を推すケースも少なくない。

『逃げ上手の若君』北条時行役・結川あさき

TVアニメ『逃げ上手の若君』ショートPV第1弾(北条時行)

 乃木坂46一期生・高山一実の長編小説を原作とした映画『トラペジウム』で主役の東ゆうを演じた結川あさきは、オーディションに高山と篠原監督が立ち会ったそうだ。篠原監督は「テープオーディションで結川さんの声を聴いた瞬間、『ゆうっぽい』と思った」と述べ、高山と無言でうなずきあったという。(※4)そんな結川は、オーディションを経て7月に放送されるアニメ『逃げ上手の若君』でも主役の北条時行役に大抜擢され、話題になっている。

 役を獲得するためには、オーディションで演技力を証明しなければならず、そのハードルは年々高くなっている。新人声優が大役を掴むためには、演技力はもちろんのこと、キャラクターに合った声質や雰囲気を持っていることが重要なポイントになる。いち視聴者としては、魅力的な新人声優が増えることは嬉しい限りだが、もはや「演技力」の一辺倒で主役の座を掴める時代ではないのだろう。

参考

※1. https://shueisha.online/articles/-/66777
※2. https://animageplus.jp/articles/detail/47002/2/1/1
※3. https://youtu.be/Vb4X1LhQUQI?si=fLP-0OyeIuGN0h95
※4. https://repotama.com/2024/04/183752/

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