「魔界村」の着信音が カルロス・ベルムト新作『マンティコア 怪物』本編映像公開

『マンティコア 怪物』日本愛溢れる本編映像

 4月19日に公開されるカルロス・ベルムト監督作『マンティコア 怪物』の本編映像が公開された。

 本作は、人間の心の闇のタブーに踏み込んだアンチモラル・ロマンス。劇場デビュー作『マジカル・ガール』でサン・セバスチャン国際映画祭グランプリと監督賞をダブル受賞したべルムトが監督・脚本を務めた。

 空想のモンスターを生み出すゲームデザイナーのフリアンは、同僚の誕生日パーティーで美術史を学ぶディアナに出会う。内気で繊細な性格のフリアンだが、次第に聡明でどこかミステリアスなディアナに魅かれていく。しかし、フリアンは隣人の少年を火事から救った出来事をきっかけに原因不明のパニック発作に悩んでいた。やがて彼が抱えるある秘密が、思いもよらぬマンティコア“怪物”を作り出してしまう。

映画『マンティコア怪物』/本編映像

 公開されたのは、ファミコンゲーム「魔界村」の着信音から始まる2分弱の本編映像。街中を散歩するゲームデザイナーのフリアンのもとに、人事部から一通の電話が。新プロジェクトについてということだが、通常なら別の部署の人間から連絡が来るはず。不審に思いながらも電話を切り、いざ出社すると見知った仲の受付のスタッフも目を合わさず、同僚に声を掛けても返事すらない。フリアンは人事部の部屋に入ると、突然「我が社はこの問題に対して細心の注意を払って対処する」と宣告される。

 「日本文化は僕の血肉」と語り、日本の漫画、アニメ、映画をこよなく愛するベルムト監督は、犯罪とそうでないものを分けるモラルの一線について描いた本作について、「フリアンはその一線を越えることを避けようとしていて、それが彼の背負っている苦行でもある。私は人間という複雑な存在に興味があるし、必ずしも良い面ばかりではないことも理解している。そうでなければ物語の中で起こる多くの葛藤は起こらないし、起こったとしてもそれはそのキャラクターに対する罰となるのだから」とコメントを寄せている。

20240329-manticoa-01
20240329-manticoa-02
20240329-manticoa-03
20240329-manticoa-04
20240329-manticoa-05
20240329-manticoa-06
20240329-manticoa-07
20240329-manticoa-08
20240329-manticoa-09
20240329-manticoa-010
20240329-manticoa-012
previous arrow
next arrow
20240329-manticoa-01
20240329-manticoa-02
20240329-manticoa-03
20240329-manticoa-04
20240329-manticoa-05
20240329-manticoa-06
20240329-manticoa-07
20240329-manticoa-08
20240329-manticoa-09
20240329-manticoa-010
20240329-manticoa-012
previous arrow
next arrow

■公開情報
『マンティコア 怪物』
4月19日(金)より、シネマート新宿、渋谷シネクイントほか全国順次公開
監督・脚本:カルロス・ベルムト
出演:ナチョ・サンチェス、ゾーイ・ステイン、アルバロ・サンス・ロドリゲス、アイツィべル・ガルメンディア 
配給:ビターズ・エンド
2022年/スペイン・エストニア/カラー/DCP/5.1ch/ビスタ/116分/原題:Manticore
©︎Aquí y Allí Films, Bteam Prods, Magnética Cine, 34T Cinema y Punto Nemo AIE

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「映画情報」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる