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1話で4つも面白い試合やってくれた『明治撃剣-1874-』の剛腕ぶり

TVアニメ『明治撃剣ー1874ー』PV/2024年1月14日(日) よる11時 放送開始【BS松竹東急】

 ずっと当連載で触れたかった冬アニメ『明治撃剣-1874-』で、ようやく舌を巻くようなエピソードがありました。同作では明治時代初期の1874年を舞台に、警察となった元会津藩士の折笠静馬とヤクザに雇われた修羅神狂死郎というふたりの剣士を中心とした物語が描かれます。

 そんな時代劇アニメの第4話で、大日本撃剱会という剣の腕自慢大会が始まってからめっぽう面白い。第5話でトーナメント形式の本選に勝ち上がった8名の戦いが始まるのですが、この1回戦が「これまでの描かれ方的に、明らかにこっちが勝つだろうな」と予想できる組み合わせばかり。そのため少し間延び感を心配したのですが、この第5話で1回戦4試合を一気に描ききってくれました。

 しかも1試合1試合、しっかりキャラを立ててくれるので(やたら時間に厳しい槍使いの外国人とか、胡散臭い鎖鎌使いとか負け役も面白い)、まるでゲーム『サムライスピリッツ』みたいな感覚で試合を楽しめます。さらに大会の裏でうごめく陰謀やそれぞれの思惑といった要素を絡めながら、矢継ぎ早に展開するスピード感に脱帽でした。ほかの、何週もかけて過去回想しながら1試合やるようなバトルアニメも少しは見習ってほしい。

 本作、間違いなく冬クールでも屈指の異彩を放つアニメながら、BS松竹東急のみの放送(配信自体はいろんなサイトでしているようですが)、しかも放送が飛び飛びということもあってやや存在感が薄いような。そもそも海外のストリーミングサービス・Crunchyrollによる作品で当初は日本でのTV放送の予定がなかったというシロモノですが、もうちょっと評価されてもいい作品では。

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