アンドレイ・タルコフスキー監督作『ノスタルジア 4K修復版』予告編&場面写真公開
2024年1月26日に公開されるアンドレイ・タルコフスキー監督作『ノスタルジア 4K修復版』の予告編と場面写真が公開された。
54年という短命な生涯ながら、全8作品の劇映画を世に送り出し、今なお多くの映画人や芸術家に影響を与え続けるタルコフスキー。本作は、タルコフスキー監督作の中ではじめてソビエト連邦国外のイタリアで製作された長編6作目だ。3年半の歳月を費やして完成させ、1983年のカンヌ国際映画祭で「この映画の創造に対する特別大賞」「国際映画批評家連盟賞」「エキュメニック審査員賞」の3冠に輝いた。今回公開される「4K修復版」は、2022年に撮影監督であるジュゼッペ・ランチ監修のもと、ローマのチネテカ・ナチオナーレの協力で4K修復が行われ、ボローニャ復元映画祭2022でワールドプレミアされたもの。
モスクワからイタリアにやってきた詩人アンドレイ・ゴルチャコフと通訳の女性エウジェニア。2人は、ロシアの音楽家パヴェル・サスノフスキーの足跡を辿る旅をしていたが、旅の終盤アンドレイは病に冒されていた。そんな中、2人は、世界の終末が訪れたと信じ家族で7年間も家に閉じこもり、人々に狂信者と噂されるドメニコという男に出会うのだった。
公開された予告編には、カメラの横移動や長回しショットが捉えられ、映像のラストでは、タルコフスキー監督を敬愛する作家・詩人の池澤夏樹のコメント「彼の映画の中では人類の不幸が映像の祝福によって中和されている。そんな計算が成り立つのかと思いながら、やはりうっとりとしてスクリーンを見続ける」が収められている。これは2015年に発売された本作のBlu-rayの封入ブックレットに書き下ろされた池澤のテキストから抜粋されたもの。池澤は今回の4K修復版の公開について「再公開、楽しみです」と期待の声を寄せている。
場面写真では、朝露にけむる田園風景などイタリア中部トスカーナ地方で暮らす登場人物の姿が切り取られている。
また、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下およびメイジャー・ネット通販では、オリジナル B3ポスター付き前売券が1500 円(税込)で販売中だ。
■公開情報
『ノスタルジア 4K修復版』
2024年1月26日(金)より、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次ロードショー
監督・脚本:アンドレイ・タルコフスキー
脚本:トニ一ノ・グエッラ
撮影監督:ジュゼッペ・ランチ
出演:オレーグ・ヤンコフスキー、エルランド・ヨセフソン、ドミツィアーナ・ジョルダーノ
配給:ザジフィルムズ
宣伝協力:プンクテ
1983/イタリア=ソ連合作/ビスタ/カラー/126分/原題:Nostalghia
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