朝ドラ『ブギウギ』になぜメッセンジャー 黒田有をキャスティング? 制作統括が語る舞台裏

『ブギウギ』黒田有のキャスティング理由

 NHK連続テレビ小説『ブギウギ』が現在放送中。“ブギの女王”と呼ばれる笠置シヅ子をモデルに、大阪の銭湯の看板娘・花田鈴子=福来スズ子(趣里)が戦後のスターへと上り詰めていく姿を描く。

 スズ子の大ファンだという学生・村山愛助(水上恒司)と出会い、いよいよ“恋の物語”が動き出した第11週。梅丸少女歌劇団時代から「福来さんが一番好きでした」と目を輝かせ、おでん屋では「おもろい人をぎょうさん集めて、日本の人、世界の人を笑わせたい」とまっすぐに夢を語る愛助に、スズ子は次第に惹かれていく。

 しかし、そんな2人の前に「うちのぼっちゃんをたぶらかすのをやめていただきたい」と突如立ちはだかったのが、村山興業東京支社長・坂口。演じるのは、朝ドラ初出演となるメッセンジャーの黒田有だ。

 制作統括の福岡利武は「キャスティングはいろいろと悩みました」とした上で、「黒田さんは苦いお芝居が非常に面白くて、味わい深い方だなと思っていました。脚本の足立(紳)さんからも『黒田さんがいいのでは』と自然に名前が上がりましたが、吉本興業のみなさんは本当にお忙しいので、朝ドラの撮影日程にハマるのかなと。そんな中で黒田さんのスケジュールを尋ねたところ、奇跡的にお受けいただけました」と起用の裏側を明かす。

 衣装合わせの際には「俳優、黒田です」と役者モードだったという黒田だが、撮影に入ると「ものすごく緊張されていて、ガチガチなところもありました」と福岡。それでも「第11週を見ると決してそんなことはなくて、熱い思いの伝わる素晴らしいお芝居だったと思います。セリフの分量が多いので、足立さんに『かなわんわ』と言っていらっしゃる姿も印象的でしたが(笑)、敵役なのにどこか憎めない感じもあって、非常に面白く演じていただけたと思います」とその芝居力を称えた。

 さらに福岡は「今は黒田さんもだいぶ撮影に慣れまして、出演者の方と楽しく話していらっしゃいます」と現場の様子を報告。「坂口は、すごく一生懸命なんですよね。なにせコテコテのキャラクターですが、しっかりと奥行きの深い役になっています。(ツンデレの)デレの部分も描かれたりと、まだまだここから変わっていくので、楽しみにしていただけたら」と呼びかけた。

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