劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』特報を考察 新キャラの謎が一気に明かされる?

『100万ドルの五稜星』特報映像を考察

 2024年に公開される劇場版『名探偵コナン』シリーズ最新作のタイトルと公開日が発表された。

 タイトルは劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(100まんドルのみちしるべ)』(以下、『100万ドルの五稜星』)。あわせてティザービジュアル、ストーリーのあらすじ、30秒特報も公開となり、まだまだ劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』の余韻が冷めやらぬ中ではあるが次回作の全貌が見えてきた。本稿では今回発表となった情報を踏まえ、『100万ドルの五稜星』の内容をより深く考察したい。

劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』特報【2024年4月12日(金)公開】

 これまで公開されていた超特報などでも匂わされていたが、やはりストーリーの舞台となるのは北海道・函館。江戸時代末期に幕府によって組織された浪士隊・新選組の副長、土方歳三ゆかりの地である函館で怪盗キッドが狙うのは土方歳三にまつわる日本刀。キッドからの予告状が届く一方で、戦時中の軍需産業に深く関わりのある武器商人が函館で殺される事件も発生し、幕末にまつわる2つの事件が絡み合うストーリーが描かれる。

 映画タイトルにもなっている五稜星とも呼ばれる星型の形状が印象的な五稜郭や、タイトルロゴにも示されている100万ドルの夜景が象徴的な函館の地で、コナン、平次、キッドの3人がどのようなストーリーやアクションが展開されるのかに注目したい。特報ではステンドグラスをバイクで突き破る服部や、月光の下で激しく剣を交える平次とキッドの姿など、特報の段階で様々なアクションシーンが確認できる。特に近年の劇場版『名探偵コナン』シリーズにおいてますます壮大でアグレッシヴ、そしてスペクタクルに進化し続けるアクション描写が、函館や五稜郭という場所ならではのものになることに期待したい。

 『名探偵コナン』の作者・青山剛昌によって描き下ろされたティザービジュアルには、五稜郭を背景に、キッド、コナン、そして頬を赤らめながら見つめ合う平次とその幼なじみである遠山和葉が大きく描かれるとともに、大岡紅葉や伊織無我、沖田総司といった面々も登場している。大岡紅葉といえば、劇場版21作目、劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌』で初登場した平次の婚約者を名乗るキャラクター。平次と和葉の恋愛模様をかき乱す活躍が期待される。伊織無我は紅葉の付き人であり、警視庁捜査一課管理官である黒田兵衛との関係も取り沙汰されるまだまだ謎の多いキャラクター。『100万ドルの五稜星』では伊織の正体が明らかになる可能性もあるだろう。「紅の修学旅行」編で初登場した沖田総司は紅葉の同級生であり、もともと青山剛昌の別作品『YAIBA』の登場キャラ。『まじっく快斗』の主人公でありながら『名探偵コナン』に逆輸入的に登場するようになった怪盗キッド同様、いわゆるスターシステムによって登場したキャラクターだ。劇場版という注目度の高い作品において、近年初登場したキャラクターたちがこうして脇を固めるというのも、『名探偵コナン』という作品が連載開始30年を経てもなおその作品世界を拡張し続けていることを証明していると言えるだろう。特に沖田総司は劇場版作品初登場であり、本作で重要な鍵となるであろう新選組とも縁の深いキャラクターだ。その巧みな剣捌きが『100万ドルの五稜星』で描かれるのが楽しみだ。

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