満島真之介&髙嶋政伸が刑事コンビに 松本清張ドラマスペシャル『ガラスの城』出演へ

満島真之介&髙嶋政伸、『ガラスの城』出演へ

 2024年新春にテレビ朝日系で放送される波瑠主演の松本清張ドラマスペシャル『ガラスの城』に、満島真之介と髙嶋政伸が出演することが決定した。

 本作は、社員旅行中に起きた不穏な殺人事件を糸口に、一流企業にはびこるさまざまな欲望と犯罪の構図を描いた松本清張の同名ミステリーをドラマ化するもの。舞台を大手商社に移し、令和ならではの企業体制や捜査方法、登場人物を加えながら、原作を再構築する。

 松本作品初参加となる波瑠が主演を務めるほか、松本作品への出演は4回目となる木村佳乃が共演に名を連ねた。脚本を手がけるのは、『あさが来た』やNHK大河ドラマ『青天を衝け』などを手がけた大森美香。『名前をなくした女神』(フジテレビ系)の樹下直美が監督を務める。

 エリート社員たちが風情あふれる修善寺で社員旅行に興じる中で起こった、部長が何者かに殺されるという誰もが怪しい社内殺人事件。この殺人事件の真相と社内に渦巻く欲望を、ミステリアスな空気をまとう地味で不透明な一般職・的場郁子(波瑠)と、出世頭の課長・三上田鶴子(木村佳乃)があぶり出していく。

 松本清張作品には初挑戦、波瑠とは3度目の共演となる満島が演じるのは、静岡県警の刑事・佐原壮馬。静岡訛りの素朴な男だが、その実どこまでも真面目で熱血漢。殺人事件の犯人なのではないかと疑いながら的場をマークする一方、徐々に彼女の独自捜査内容に興味を抱き、やがては協力し合いながら捜査を進めていく。

 一方、清張作品に過去5回出演し、満島のみならず波瑠とも初共演となる髙嶋が演じるのは、静岡県警のベテラン刑事・倉田文則。倉田は、佐原に的場をマークするよう指示した張本人。穏やかな物腰ながらも、鋭い視線で事件を俯瞰する倉田は、的場を張れば新たな情報が掴めるかもしれないと直感し、佐原を敵陣へ送り込む。

 これまで都心から離れた静岡を拠点に、刑事の職務を全うしてきた佐原と倉田。生き馬の目を抜く大都会とは縁がなかった彼らの、濁りなき目がとらえる“ガラスの城”の実態、そして的場と共に繰り広げる捜査の顛末とは一体。

満島真之介 コメント

出演オファーを受けた時の心境

松本清張作品には背筋がピンとなる重厚感があります。いよいよ来たか、と心が引き締まりました。「ガラスの城」というタイトルがとても素敵ですし、「原作の昭和タッチをどう令和に落とし込んで、表現できるんだろうか!?」と、ワクワクしました。また、今回は今まではできなかったような役柄で、30代中盤に入った自分自身の変化も含め、新しい挑戦になると思いますし、この作品で“成長”したいです!

佐原壮馬という役の印象、演じるうえで心掛けていること

髙嶋政伸さんが演じられる倉田さんは距離感を保ちながら事件を見ているのですが、逆に僕が演じる佐原は倉田さんの指示で“ガラスの城”、つまり事件が起こった大手商社の中にどんどん入っていく。客観的ではいられない役だからこそ、お客さんと同じような感覚を共有できる立ち位置だと思います。刑事としての覚悟や責任感だけでなく、“ポロッと相手の本音を引き出す愛くるしさ”も意識しながら、軽やかに演じたいです。今回は静岡弁も話す役ですが、静岡弁は丸みがあって、“はじめまして”の人とも距離が近くなる方言。今年の7月クールも『ハヤブサ消防団』で岐阜弁に挑戦したのですが、今回改めて方言で話すのは難しくもあり、挑戦し甲斐があるなと思っています。

初共演となる高嶋政伸、主演の波瑠の印象

髙嶋さんとはベストな形でお会いできたかもしれません! 小さい頃からずっと拝見してきた俳優さんなので緊張もしているのですが、撮影2日目にして僕の指笛の癖までも見抜いていただけて……(笑)。お芝居でもすごく勉強させていただいていますし、「この2人のスピンオフがあっても面白いんじゃないか!」と思うほど充実した撮影です。
波瑠さんは喜怒哀楽だけじゃなく、その先のもっと深いものが出てくる芝居をされる方。とても魅力的な女優さんです。今回、約6年ぶりにお会いしたんですけど、また円熟味を増していて「こんなこともできるんだ!」と驚かされてばかりですよ。僕自身も彼女について行きながら、むしろ彼女が出したことのない新しい一面を一緒に探せたらいいなと思います。

髙嶋政伸 コメント

出演オファーを受けた時の心境

松本清張作品はすごく緻密で、ミステリーが面白い。その世界にまた入れるんだなと思って、とてもうれしかったです。清張作品に出演するのは6回目ですが、どの作品にも独特のタッチがあって、大好きです。そんな中、昭和の戦後の貧しさや、国民の上昇志向といった清張作品ならではの要素が、令和版にどう生きてくるのか……。非常に興味がありました。台本を拝見したら非常にいい形で描かれていましたし、インターネットが浸透して、かつては憧れの場所だった東京や都市が客観的に見られるようになった令和の時代だからこそ、『ガラスの城』という作品は改めて描く意味があるんじゃないかなという気がしました。

倉田文則という役の印象、演じるうえで心掛けていること

ある一定の距離を取りながら決して本丸に介入はせず、客観的に物事を見ているような印象を受け、すごく面白いなと思いました。この距離感と眼差しが大事なのかなと思い、きちんと表現していけたらいいなと思いました。また、大きく見るとバディなんだけど、細かく見ていくとそうではない佐原刑事との関係性も面白い。この構成は原作にはないのですが、それによって物語の形が少し変わってくる面白さもあるので、非常によくできているなと感嘆しました。

初共演となる満島真之介、主演の波瑠の印象

満島さんは、お芝居はもちろん普段のお人柄もいいんですよ! 満島さんがいらっしゃると現場が明るくて楽しいし、「これだな!」と思いました。お話も面白いし、佐原刑事役にもピッタリです。実は満島さん、ご自分ですごくいい感じになると、指笛を吹かれるんですよ(笑)。僕もその指笛を習得して、子どもに見せたくて……。撮影中、満島さんにぜひレクチャーをお願いしたいです!
波瑠さんには撮影初日からカウンターパンチを食らいました。喜びや不安、絶望、戸惑いといった感情の中ににじみ出る狂気……それらがふわ~っとまとまって、見えてくるんです。すごい女優さんだなと思いましたね! 次にまたどんな表情やお芝居が見られるのか興味津々です。吸収できるものは吸収させていただきたいと思いながら、撮影に臨んでいます。

■放送情報
『ガラスの城』
テレビ朝日系にて、2024年新春放送
出演:波瑠、木村佳乃、満島真之介、髙嶋政伸
原作:松本清張『ガラスの城』(講談社文庫)
脚本:大森美香
音楽:木村秀彬
監督:樹下直美(アズバーズ)
ゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)、大江達樹(テレビ朝日)
プロデューサー:神田エミイ亜希子(テレビ朝日)、目黒正之(東映)、土井健生(東映)
制作:テレビ朝日、東映
©︎テレビ朝日

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