『マイ・セカンド・アオハル』道枝駿佑の破壊力抜群の笑顔が再び 恋の四角関係の始まりか
「大人になるとさ、経験値が上がった分だけ失敗を恐れるようになるでしょ。その結果、人は守りに入る。そのほうが楽だから。でも楽なことだけやってると飽きちゃんだよね。失敗しない代わりにあらゆることが“作業”になって、その結果、生きることそのものに飽きてしまう」
第1話の「消化試合みたいな人生」に続き、またもや日々を無難に生きようとする大人の心にグサッと刺さるセリフが飛び出した、火曜ドラマ『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系)第2話。30歳にして晴れて大学生となった佐弥子(広瀬アリス)だったが、ひょんなことから入居することになったシェアハウスで、10年前に想いを寄せていた建築家の日向(安藤政信)と再会する。日向の登場により、佐弥子にとって一回りほど年の離れたルームメイトたちとのワチャワチャな青春に加えて、大人として人生を見つめる会話ができる仲間が増えた印象だ。
社会人経験を積んできた佐弥子。大学に入ったことで「自由な発想で」「個性を活かして」と0から1を生み出す課題が重くのしかかる。それは、長年派遣OLとして「はみ出さないように」「言われた通りに」と仕事をしてきたから。会社と学校の違い。それは、失敗が歓迎されているかどうかだ。会社は滞りなく仕事を進めることが最も重視されるが、学校はむしろ果敢な挑戦が求められる。課題の中間発表では教授からボコボコに酷評され、拓(道枝駿佑)の模型作りを手伝うも戦力外認定されてしまう。でも、それこそが学生だからこそできる何よりも貴重な経験なのだ。
もちろん、失敗することは恥ずかしいし苦しい。できるなら、つまずくことなくスムーズに人生を進めていきたいもの。しかし、その苦悩する経験がなければ気づけないこと、得られないものがある。そして、人生を振り返って印象に残っているのは、楽にこなせた時間よりも、うまくいかないことに向き合っていた時間だったりもするのだ。落ち込んだ佐弥子に、日向が冒頭の言葉をかけるシーンは、思わず胸が熱くなった。
「簡単なことより難しいことのほうが、長い目で見たら面白い」つい目の前のことに夢中になっていると見えなくなってしまうものを、今後も佐弥子と日向のコーヒータイムで気づかせてくれるような気がする。そんな“うまくいかない経験”をした分だけ得られるものの一つに、“誰かの背中を説得力を持って押せること”がある。コンペに出すために取り組んでいた拓の模型が、過去作品のコンセプトと酷似していることが判明。優勝を目指して意気込んでいた拓だが、「今回は諦める」と珍しく弱気に。そんな拓の心に再び火をつけたのが、佐弥子の「諦めないでよ。拓くんがやらないって言うんだったら私が勝手に仕上げて提出する」という言葉だった。