杉咲花主演映画『市子』予告編&ポスタービジュアル公開 第28回釜山国際映画祭正式出品も

杉咲花主演『市子』予告編&ポスター

 12月8日に公開される杉咲花主演映画『市子』の予告編とポスタービジュアルが公開された。

 本作は、戸田彬弘監督が主宰する劇団チーズtheater旗揚げ公演作品でもあり、サンモールスタジオ選定賞2015最優秀脚本賞を受賞した舞台『川辺市子のために』を映画化した人間ドラマ。

 痛ましいほどの過酷な家庭環境で育ちながらも「生き抜くこと」を諦めなかった川辺市子を演じるのは杉咲。抗えない境遇に翻弄された彼女の壮絶な半生を体現した杉咲は「ものすごくシンパシーを抱いて、脚本を読み終えてすぐ『絶対にやりたい』と思いました」と語り、「本番中に手が痺れたり、想像もつかなかった感情に到達してしまうような瞬間に何度か立ち会えたことが、演じ手として忘れられない時間でした。それがどんな風にお客さまのもとに届くかは怖くもあるのですが、すごい引力を持った作品だったと感じています」とコメントした。

 市子が3年間一緒に暮らしていた恋人の長谷川を演じるのは若葉竜也。物語の軸を担う長谷川が、市子の真の姿を知る過程で揺れ動く感情の変化を体現する。共演には、森永悠希、渡辺大知、宇野祥平、中村ゆり、倉悠貴、中田青渚、石川瑠華、大浦千佳が名を連ねた。

 川辺市子(杉咲花)は、3年間一緒に暮らしてきた恋人の長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズを受けた翌日に、忽然と姿を消す。途方に暮れる長谷川の元に訪れたのは、市子を探しているという刑事・後藤(宇野祥平)。後藤は、長谷川の目の前に市子の写真を差し出し「この女性は誰なのでしょうか」と尋ねる。市子の行方を追って、昔の友人や幼なじみ、高校時代の同級生と、これまで彼女と関わりがあった人々から証言を得ていく長谷川は、かつての市子が違う名前を名乗っていたことを知る。そんな中、長谷川は部屋の中から一枚の写真を発見し、その裏に書かれた住所を訪ねることに。長谷川は、捜索を続けるうちに彼女が生きてきた壮絶な過去と真実を知ることになる。

映画『市子』本予告

 公開された予告編は、セーラー服を着た市子が、どしゃぶりの雨の中、天を仰ぎながら「全部流れてしまえ!」と大声で叫ぶシーンで幕を開ける。そして、大人になった彼女は同棲している恋人の長谷川からプロポーズを受け涙するが、翌日に忽然と姿を消す。幸せな暮らしを自ら捨ててでも、彼女が手に入れたかったものとは。

 ポスタービジュアルでは、市子の顔が大きく写し出され、「すべては、生き抜くために。」というキャッチコピーが添えられた。

 また、第28回釜山国際映画祭の一部ラインナップが発表され、本作がコンペティション部門のひとつであるジソク部門に選出された。ジソク部門は新人監督を対象としたニューカレンツ部門と並ぶコンペティション部門で、今年は本作を含む10本の作品がキム・ジソク賞を競う。プログラム・ディレクターを務めるナム・ドンチョルは「この映画は、まさに主人公の『市子』という存在そのものに関する映画だ。私たちは市子の過去を辿ってゆくにつれ、その境遇を理解するだけでなく、同時に、彼女を心から抱きしめてあげたい気持ちに駆られる」とコメントしている。

■公開情報
『市子』
12月8日(金)公開
出演:杉咲花、若葉竜也、森永悠希、倉悠貴、中田青渚、石川瑠華、大浦千佳、渡辺大知、宇野祥平、中村ゆり
監督:戸田彬弘  
原作:戯曲『川辺市子のために』(戸田彬弘)
脚本:上村奈帆、戸田彬弘 
音楽:茂野雅道
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ  
©2023 映画「市子」製作委員会
公式サイト:https://happinet-phantom.com/ichiko-movie/    
公式X(旧Twitter):@movie_ichiko

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