福嶋賢治監督作『フライガール』9月22日公開 𠮷田恵輔、足立紳らの応援コメントも

福嶋賢治監督『フライガール』9月22日公開

 福嶋賢治監督の初劇場公開作『フライガール』が、シモキタ - エキマエ - シネマ『K2』にて9月22日から公開されることが決定。あわせて予告編、ポスタービジュアル、場面写真が公開された。

 村瀬大智監督『霧の淵』、ポン・フェイ監督『再会の奈良』、石川慶監督『Arc アーク』、足立紳監督『喜劇 愛妻物語』、大森立嗣監督『MOTHER マザー』、𠮷田恵輔監督『愛しのアイリーン』などの作品で助監督として経験を積んできた福嶋監督。そんな監督の実体験をベースとした本作は、人との“違い”に悩まされる主人公が、日常生活の中で起こる小さな諍いと向き合っていく、“違い”による悩みの一助となる作品。サンフランシスコ・インディペンデント映画祭にも入選した。

映画『フライガール』予告編

 中学生の時に日本にやってきた橘瑠衣。知り合いにふと言われた「瑠衣って日本人と違うの?」という言葉がずっと瑠衣の心にわだかまりを感じさせていた。大学生になり、友人のいづみに勧められ、揚げ物スタンプラリーに参加する瑠衣。いづみは瑠衣の心の引っかかりを取り除こうと、小説家志望でフードライターの広瀬浩司を帯同させる。人とのコミュニケーションをなるべく避けてきた瑠衣は戸惑いながらも食べ歩きの旅が始まるのだった。その道中で2人は様々な「違い」を抱えた人たちと出会っていくのだが……。

 キャストには、岡田苑子、小澤うい、伊達諒、森海斗が名を連ねた。

 また、福嶋監督のコメントと合わせて、足立紳、𠮷田恵輔ら著名人の応援コメントも到着した。

福嶋賢治(監督)コメント

本作では人と人との間に横たわる「違い」をテーマにしています。日常の延長であったり日 常を劇的にするという作り方はしていません。「違い」を受け入れることは寛容な社会であ りその社会への希望を描いています。それはほんの小さなコミュニティから始まればいいと 思っているので、物語世界も小さな範囲の日常世界にとどめています。普段見過ごしている かもしれない半径3m の世界にはこのような世界が広がっているということを意識しまし た。劇的な構造にはなっていないけど出来事ひとつ一つは当事者にとってはかなり大きな出 来事だろうと想像しています。感情の揺れる出来事もあると思います。そんな日本のある街 の小さな物語はきっと日本の誰にとっても身近な話なんだと思います。 

応援コメント

足立紳(脚本家・映画監督)

ちょっと変わった人たちの、ちょっと変わった小さな小さなロードムービー。と書いてハタと思う。 ここに出て来る人たちは変わった人たちなのだろうか。いやいや世の中みんな変わった人だろうよと、映画 を見終わったあと思っていた。そこはかとなく漂うおかしみと居心地の良さを醸し出すのは、やっぱ愛か……。

教来石小織(NPO法人World Theater Project)

ダイエット中でお腹が空いてる深夜に見てはいけない映画。揚げ音と咀嚼音にやられてしまう。みんな 違ってみんないいと思える映画。違いはあっても、コロモつけたらみんな同じなことが、世の中に伝わりま すように。

関根健次(ユナイテッドピープル代表)

しっとりと心にすーっと浸透するような映画だった。人とは違っていることにコンプレックスを抱える主人公。しかし次々と異なる個性を持つ人々と出会い気づいていく。違っていて当たり前なんだということに。

深田隆之(映画監督)

瑠衣のささやかな旅を見つめる私は、結局彼女についてほとんど知ることはない。知っていることと言えば、揚げ物を食べるときの幸せそうな顔や、常にゆったりとした柔らかな声くらい。この映画は彼女の思考や感情を私たちに“説明”することはない。不親切? いや、それが本当の他者というものかもしれない。

村瀬大智(映画監督)

「トンカツの声ってさ、聴いたことある?」恐らく人生でほとんどの人間が口にしない一言で、この「フライガール」は始まる。トンカツなんてトンカツを通してソースを食べているようなもんだと思っていたタイプの僕からすると、目から鱗が落ちる思いでこの映画を鑑賞した。こうやってスクリーンを通して会ったことのない監督のことを想像することができるのが映画の一つの魅力であり、実は最近僕が映画を観るとき に忘れていた感覚である。

𠮷田恵輔(映画監督)

めちゃくちゃ変な映画! 個性的とか斬新とかじゃなく、変な映画。 でも、その「変」がクセになる。イヤらしい狙いがない、純粋天然の「変」を沢山の人に観てほしい。

吉見茉莉奈(俳優)

揚げ物を油に入れる前に、そっと両手で握る手がやさしい。そういうやさしい手を大切にしたいし、見逃さないようにしたい。そんなことを考えながら見ました。とりあえず今日の晩ごはんはとんかつにします。

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■公開情報
『フライガール』
9月22日(金)より、シモキタ - エキマエ - シネマ『K2』にて公開 
出演:岡田苑子、小澤うい、伊達諒、森海斗ほか
監督・脚本・編集:福嶋賢治
共同脚本:上田真之
撮影監督:田辺清人
録音:上條慎太郎 
サウンドデザイン:阿尾茂毅
音楽:佐藤リオ
VFX:トリじい
スチール:Jey
メイク:渡辺里美
宣伝美術:東かほり
協力(劇中映画提供):共和教育映画社
配給・宣伝:夢何生
製作:cavasunfilm
2023/日本/85min/カラー/5.1ch/16:9
公式サイト:http://flyfrygirl.com/

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