豊田裕大「“仕事だから”よりも“楽しいから”やりたい」 菅田将暉の言葉に受けた感銘
中村倫也、松坂桃李、菅田将暉らが所属するトップコートの次世代の実力派俳優として、豊田裕大が今注目を集めている。
5月12日に公開された『劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ』(以下、『推し武道』)では、2022年に放送されたドラマ版に引き続き、新人オタクの基役を好演。4月期水曜ドラマ『それってパクリじゃないですか?』(日本テレビ系/以下『それパク』)では、芳根京子演じる主人公の同僚役、5月5日公開の映画『銀河鉄道の父』では、菅田将暉の弟役を演じたことも話題になった。
映画、ドラマと出演作が相次ぐ豊田に、忙しい中でも心の支えになる“推し”の存在や、仕事観について聞いた。
“自分が選んでやっている”という感覚
ーー“推し”にちなんで、豊田さんの心の支えになっているものを教えてください。
豊田裕大(以下、豊田):その時々で変わるんですけど、この間、紀里谷和明監督の『世界の終わりから』を観て、すごく感動しました。そういう映画だったり、音楽だったり、いろいろなところからパワーをもらっています。
ーー豊田さんが俳優として目指している場所はありますか?
豊田:やっぱり菅田将暉さんや松坂桃李さん、中村倫也さんといった事務所の先輩方を見ていると、みなさん自分の感性をしっかり持っている方ばかりなので、僕もそうありたいなと思っています。
ーーそれはお芝居に限らず?
豊田:そうですね。先日、『銀河鉄道の父』の完成披露試写会があって、菅田さんと一緒にインタビューを受ける機会があったんですけど、出てくる言葉や捉え方がどれもすごく面白くて、僕もそういうものの見方ができるようになりたいなと思いました。
ーー『推し武道』の基は“推し活”に全力なキャラクターですが、豊田さんにとって仕事と趣味の理想的なバランスはありますか?
豊田:こういう業界を選んでいるからこそ、趣味も仕事にしたいという気持ちは強くあります。「仕事だからやらなきゃいけない」というよりは、「楽しいからやろう」で、それが仕事に繋がるほうが自分の活力や原動力になると思うので、「自分が選んでやっている」という感覚は常に持つようにしています。
ーーなるほど。映画やドラマを研究の目線で観てしまって、純粋に楽しめないこともあるのでは?
豊田:そうですね。どうしても演技や演出について考えながら観てしまうことが多いんですけど、たまにそういうことを抜きにして観られる作品があるので、それが“当たり”だなって思います。自分の物差しで観られる作品って、結局自分が考えられる範囲のものしか受け取れないと思うんです。だから、それを考えないで観られる映画やドラマに出会えると嬉しくなります。Netflixの『リバーデイル』や『13の理由』もすごく面白かったです。