オードリーの若林正恭と南海キャンディーズの山里亮太の半生を描いた『だが、情熱はある』が、4月9日より日本テレビ系でスタートした。

　若林役がKing & Princeの髙橋海人、山里役がSixTONESの森本慎太郎と発表された時は、正直、このドラマがどこまで本気でふたりのことを描く気なのかが謎だった。失礼ながら、髙橋も森本も一見しただけでは「若林や山里に似てる！」とは言えず、「美化されている」と言われてしまえば否定ができなかったからだ。若林や山里が現役のお笑い芸人であることも踏まえると、とても茶化されたドラマになることも考えられた。

　だがドラマの中には、鬱屈とした思いを抱え、ひねくれている高校生の若林と、「何者かになりたい」と焦燥感だけで突っ走ってしまう、同じく高校生の山里がいた。森本は立ち振る舞いがもう山里だし、髙橋は話し方や目線が若林そのものだった。思春期に思い悩むふたりの様子は程度の差はあれど誰もが経験するもので、しっかりと笑う準備をしていたにもかかわらず、心当たりのようなものを感じて、えも言われぬ気持ちになった視聴者もいたのではないだろうか。出演者、製作陣の双方が、笑い飛ばすことのできないほどの熱量でこのドラマを作ろうとしていることがひしひしと感じられる第1話だった。

　最近のアイドルグループにはそれぞれにメンバーカラーがあるものだが、King & Princeのそれにはちょっと変わった名前がついている。髙橋のメンバーカラーは「ひまわりイエロー」だ。グループの中でも末っ子の髙橋は天真爛漫でメンバーにもかわいがられ、いつもニコニコしている。その存在はメンバーカラー通り、周りを明るくしてくれるひまわりのようだ。

　だが、ドラマの放送に先駆けて、トークバラエティ番組『おしゃれクリップ』（日本テレビ系）に出演した髙橋は、いつもは誰かの後ろで静かに話を聞いていることが多いことを明かし、MCの山崎育三郎から「今日はたくさん話していただかないと困ります！」と言われると、「お手柔らかにお願いします」と少し怖がる様子を見せた。実は髙橋はあまり自分に自信がないタイプなのだという。