中島京子『やさしい猫』をNHK土曜ドラマで実写化 優香、伊東蒼、滝藤賢一らが出演

中島京子『やさしい猫』実写化

 中島京子原作『やさしい猫』が、NHK土曜ドラマ枠で実写化されることが決定した。

 シングルマザーで保育士のミユキ(優香)は、震災ボランティアで訪れた東北で、スリランカ人のクマラ(オミラ・シャクティ)と出会う。一年後、運命的な再会を果たした2人は次第に惹かれあっていく。真っすぐでチャーミングなクマラは、ミユキの娘・マヤ(伊東蒼)ともすぐに仲良くなり、やがて3人は家族のように一緒に暮らし始める。ミユキとクマラは結婚の約束を交わすが、それは束の間の幸せで……。

 ミユキを優香、ミユキの娘・マヤを伊東蒼、ミユキが恋をするクマラをオミラ・シャクティ、ミユキの母・マツコを余貴美子、ミユキたちをサポートする弁護士を滝藤賢一が演じる。脚本は、NHK Eテレで放送された『東京の雪男』を手掛けた矢島弘一が担当する。

コメント

優香(ミユキ役)

ニュースでは見ていた入管の事を、この作品を読むまで、深くは知りませんでした。
好きな人と家族になって幸せに暮らしたいと思うミユキさんも、初めて知る入管という存在に翻弄されていきますが、家族が周りの人に助けてもらいながら絆を深めていく姿が切なくもあり、温かいです。
ご一緒させて頂く共演者の素敵な方々、真面目でチャーミングでダンスがお上手なオミラさんと共に、見てくださる皆さんに少しでも何か感じて頂けるよう、努めてまいります。

中島京子(原作)

いま、日本で暮らしている在留外国人の数は、およそ300万人。広島県民ぜんぶよりも多い数だとか。しかも、190以上の国と地域から来ているんだそうです。わたしが子どものころとは、時代が変わったんだなあと感じます。『やさしい猫』では、そういう時代の家族について、描いてみたかったんです。シングルマザーのミユキさんが、スリランカから来た青年のクマラさんと恋をして、娘のマヤちゃんと三人で小さな家族を作ります。その小さな家族に何が起こったか。多くの人に知ってほしいと思って小説を書きました。この物語が、今回、ドラマという形で、さらにさらに、多くの方のもとに届くことが、とてもうれしいです。わたしも放送が始まるのを、ドキドキしながら待っています。

矢島弘一(脚本)

この作品、この問題を届けることの責任は重い…お話を頂いた時の感想です。だからこそ、まず大事にしたことは「平等」であること。誰の味方でもなく、誰を責めることもなく、誰も傷つけない。その上でキャラクターを落とし込み、物語を進め、やがて各々の正義に触れる。『やさしい猫』は まさに「正義とは?」を問う作品だと思っています。
幸いにも素晴らしいキャスト陣、スタッフ陣に恵まれました。少しでも多くの方にこの物語が届きますように。

■放送情報
土曜ドラマ『やさしい猫』
NHK総合にて、6月24日(土)より放送開始 毎週22:00〜22:49放送【全5話】
原作:中島京子
脚本:矢島弘一
音楽:林正樹
出演:優香、伊東蒼、オミラ・シャクティ、余貴美子、滝藤賢一ほか
制作統括:倉崎憲
プロデューサー:伴瀬萌、大久保篤
演出:柳川強、安藤大佑
写真提供=NHK

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