小日向文世が生見愛瑠に伝授する“役者道” 「とにかくいろんなことにチャレンジを」

小日向文世×生見愛瑠の“親子”対談

 『おくりびと』の脚本を手がけた小山薫堂が2015年に提唱した、日本の文化“お風呂”についての精神や様式を突き詰める新たな道“湯道”が、小山自身のオリジナル脚本により『湯道』として映画化。主演・生田斗真と濱田岳が演じる、亡き父が遺した銭湯を巡って反発し合う兄弟、橋本環奈が演じる銭湯の看板娘、そして銭湯の常連客たちや“湯道”に魅せられた人々の人間模様が描かれる。

 銭湯の常連客の1人で、“湯道”の世界に魅せられた定年間近の郵便局員・横山正を演じるのは、監督を務めた鈴木雅之作品の常連でもあるベテラン俳優・小日向文世。そして、正の娘・舞香をバラエティ番組やモデル業で大活躍の生見愛瑠が演じている。今回、親子役で初共演を果たした小日向と生見にインタビュー。撮影以来の再会となった2人に、撮影時のエピソードやお風呂に関するこだわりについて話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

親子役で初共演も同じシーンはほぼなし!?

(左から)生見愛瑠、小日向文世

ーーお二人がお会いするのは撮影以来だそうですね。

生見愛瑠(以下、生見):そうなんです!

小日向文世(以下、小日向):撮影も同じシーンがそんなになくて、こういう会話も全然していないんですよ(笑)。僕は1人でテレビを観ていて……。

生見:私がそれを後ろから見守るみたいな(笑)。私は撮影自体が2日しかなくて。

小日向:だから生見さんとこうやってちゃんと会うのは初めてのような気がします。お父さん役だったんだけど、あんまりじっと見れないっていう(笑)。

小日向文世

ーー確かに、役柄的にもそこまで会話をするような感じではなかったですもんね。お互いの印象はいかがでしたか?

生見:本当に裏表がなくて優しい、ほんわかしたイメージでした。こちらもハッピーな気分になれるというか。

小日向:いや~。ところで生見さんって今いくつなの?

生見:20歳です!

小日向:えー! まだ20歳なの!? じゃあ僕おじいちゃんと同い年ぐらいじゃない? お父さんまだ40代とかでしょ?

生見:45歳ですね。

小日向:おじいちゃんは?

生見:おじいちゃんは70歳ぐらいです(笑)。

小日向:僕、この前69歳になったんですよ。おじいちゃん世代じゃないですか。いやー、でも逆にお父さん役ができてよかった。20歳は参っちゃうな~。

生見:(笑)。 

生見愛瑠

小日向:いやでもすごく大人っぽく見えるね。

生見:やったー! 嬉しいです!

ーー生見さんはバラエティ番組への出演やモデルのお仕事など多方面で活躍されていますが、映画への出演はまだそこまで多くないですよね。

生見:そうなんです。本当にまだ全然経験がないときに撮影でした。

小日向:あ、そうなの!?

生見:そうなんですよ。なので、出ているシーン自体は少ないんですけど、撮影に入る前はすごく緊張したのを覚えてます。あと、料理を作るシーンがあって、お母さん役の藤田朋子さんがすごく丁寧に教えてくださったのも印象に残ってます。インスタのやり方とかを聞いてくださって、みんなで教えながらすごくほっこりした時間を過ごせました。

ーーお二人が出演されていないシーンもたくさんありますが、印象的だったシーンはどこですか?

生見:私は“湯道”というものをよく知らなかったので、こういうことがあるんだと勉強になりましたし、みんなが最高のお湯を求めて一生懸命やっている姿はすごく素敵だなと思いました。

小日向:これ、お風呂に入りたくなるよね。

生見:そうなんですよ! 本当にお風呂に入りたくなります。

小日向:登場人物もたくさんいて、銭湯に集まる人たちそれぞれのドラマがあるので、観ていて楽しいですよね。僕は、銭湯で柄本(明)さんと笹野(高史)さんと同じシーンがあったんですけど、柄本さんも笹野さんも昔やっていた劇団(オンシアター自由劇場)の先輩なんですよ。銭湯で大先輩2人と一緒にお芝居をするっていうのが、ものすごく不思議な感覚でした。しかもこの3人、実は大河ドラマでみんな豊臣秀吉をやっているっていう。これも不思議な巡り合わせだなと思って。

生見:えー! そうだったんですね。すごい!!

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