オダギリジョーら著名人14名が『アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者』に絶賛コメント

『アンドレ・レオン・タリー』著名人コメント

 3月17日よりBunkamura ル・シネマ にて公開されるドキュメンタリー映画『アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者』に各界の著名人14名が絶賛コメントを寄せた。

 本作は、2022年1月18日に73歳で他界した、ファッション業界のレジェンド、アンドレ・レオン・タリーの生涯を描いたドキュメンタリー映画。ファッション界の巨匠と呼ばれたアンドレ・レオン・タリー。『プラダを着た悪魔』でスタンリー・トゥッチ演じるナイジェルのモデルとされ、白人の占める割合の多いファッション業界において、黒人モデルや非白人デザイナーたちの進出に積極的に貢献した。人種差別が色濃く残る時代のアメリカ南部で幼少期を過ごしたアフリカ系アメリカ人の彼が、いかに最も影響力のあるファッション・キュレーターにまでのし上がったのか。彼の人生と彼が残した数々の功績をマーク・ジェイコブス、アナ・ウィンター、トム・フォードらファッション界を代表する人物たちのインタビューと共に振り返る。彼の死に際しては、ミシェル・オバマをはじめ、ビヨンセ、ゼンデイヤ、マライア・キャリーら各界の著名人が弔意を表した。

 公開を前に、ひと足先に本作を鑑賞した著名人14名からコメントが到着。俳優のオダギリジョーは「『大切な教え』が、この映画にはたくさん詰まっている」とした上で、「何かを追求する姿は本当に美しい」とコメント。俳優であり映画監督の竹中直人は「何てチャーミング! 何てキュート! 何てエレガント! 何てクール! スクリーンから目が離せない!」アンドレ・レオン・タリーの佇まいに夢中に。また、ファッションエディターの祐真朋樹やキュレーター・服飾研究科の深井晃子らは、「存在感に圧倒された」「際立っておしゃれ」と実際に彼を見かけた際を振り返り、その衝撃を述べている。

 また、スタイリストの北村道子を迎えたトークイベントが、3月18日の夜の回上映後にBunkamura ル・シネマで行われることも決定。作品の見どころや、アンドレ・レオン・タリーについて、またファッション/スタイルとアメリカ社会についてなどが語られる予定だ。詳細は公式サイトにて。

コメント

青野賢一(文筆家/選曲家)

品格、知性、信仰心、審美眼、好きなものや人への愛情を培い、それらを失うことなく自身のスタイルに昇華したアンドレ。その姿から服を着ること、記述すること、語ることもクリエイティヴなんだと改めて教えられた。

オダギリジョー(俳優)

学校では習わない『大切な教え』が、この映画にはたくさん詰まっている。
その人らしく、何かを追求していく姿は本当に美しい。

落合宏理(FACETASM デザイナー)

アンドレが圧倒的な美意識と感性に裏付けられた豊富な知識と優しさの方と知りました。
彼を通したFashionがドラマチックな表現で世界中へと広がっていく記録に勇気と愛をもらいました。
この映画を観てすぐにデザインをしたくなりました。

小木“POGGY”基史(ファッション・キュレーター)

冒頭の「ファッションと違いスタイルは不滅。美は多種多様であらゆる物事に宿る。」という言葉に全てが凝縮されていると思う。アンドレ・レオン・タリーさんの貴重な生の声からファッションとの向き合い方のヒントを見つけ出せると思います。

下田法晴(SILENT POETS)

差別や偏見に屈する事なく、ファッション界の巨匠と呼ばれるまでに至った道のりは、後に続く者たちに希望を与え続ける。センスと知性と優しさ、そしてユーモア溢れる愛すべき人物の記録。

祐真朋樹(ファッションエディター)

1989年初夏、パリのカフェ ド フロール。
黄色いギンガムチェックのジャケットにタイ、そしてカンカン帽をかぶったアンドレ・レオン・タリーと出会った。
その瞬間、僕は彼の存在感に圧倒された。

竹中直人(俳優/映画監督)

アンドレを語る証言者たちの目の輝き!それを見れば、アンドレの素晴らしさが分かる!!
何てチャーミング! 何てキュート! 何てエレガント! 何てクール! スクリーンから目が離せない!
「やっぱりファッションって最高だぜっ! ファッションこそ人生だっ!!」って心の底から叫びたくなる映画だった!

谷崎彩(スタイリスト/洋服店店主)

ファッションを生業にするということ。それは他者への愛と敬意。自身を律して苦しい時も陽気に振舞うハートの強さ。努力を怠ったり、混沌とした感情の沼に陥りそうになったら、この映画を見返して襟を正そうと思う。

中野香織(服飾史家)

人種差別、富の格差、性的指向や外見への偏見。そんなこんなの息苦しいハンデを跳ね返し、趣味の裁定者として一目おかれたスタイルアイコンにして黒人文化のレジェンド、アンドレ・レオン・タリー。「かっこよさ」とは、世界に新しい視点をもたらし、よりよい社会を創造する可能性を広げること、と教えてくれる。

深井晃子(キュレーター/服飾研究家)

アンドレの姿を、パリコレの最前列でよく見かけた。黒人の大男、際立っておしゃれ。ともかく目立った。その独自の美学の源泉に、監督はぐんぐん迫っていく。エレガンス、贅沢、エクストラバガンス、そして知性。そんなファッションの真髄が、日本ではいつになったら理解されるのだろう?

本橋弥生(デザイン史研究家/「ファッション イン ジャパン」キュレーター)

ショーの最前列で圧倒的な存在感を放ってきたアンドレ・レオン・タリー。日本にいると見えない、彼の生い立ちや活動が明らかに。南部の黒人社会で育ち、祖母やヴリーランドから愛情を注がれた彼の「贅沢とは心の在り方」という言葉とその実践が心に響く。

三原康裕(シューズデザイナー)

彼はファッションが恋人で、ずっとファッションを愛し続け、結果的に世の中を変えていったんですね。
愛に勝るものはないと言いますが周りの人への愛や尊敬は忘れないようにしましょう。

山崎まどか(コラムニスト)

「貴族になるのに血筋は関係ない」彼自身の言葉ほど、アンドレ・レオン・タリーを表しているものがあるだろうか。このドキュメンタリーで知った彼の美とファッションへのストイックなまで献身と、反骨精神。ファッションの最高位に登りつめた彼に改めて敬礼したい気持ちだ。

よしひろまさみち(映画ライター)

コロナ禍を経てさまざまな社会問題が噴出し、不安な世の中に生きるなか、アンドレ・レオン・タリーのような確固たる「自分のスタイル」を持つことこそ、どことなく萎縮した私達を解放し、新たな時代を切り拓くチャンスになるのではないか。
彼、そして彼を愛する人々が発信した言葉の数々から、それを感じ取ってもらいたい。

■イベント情報
『アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者』トークイベント
日時:3月18日(土)夜の回上映後 
※スケジュールは決定次第公式サイトにてアナウンス
場所:Bunkamura ル・シネマ(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 6F)
登壇者:北村道子(スタイリスト)
※トークイベントは予告なく変更・中止となる可能性がございます。
※当日はマスコミの取材が入る可能性がございます。

■公開情報
『アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者』
3月17日(金)Bunkamura ル・シネマにて公開
監督:ケイト・ノヴァック
製作:アンドリュー・ロッシ
出演:アンドレ・レオン・タリー、アナ・ウィンター、トム・フォード、マーク・ジェイコブス、イヴ・サンローラン、カール・ラガーフェルド、ノーマ・カマリ、ヴァレンティノ・ガラヴァーニ、ウーピー・ゴールドバーグ、イザベラ・ロッセリーニ、ウィル・アイ・アム(ブラック・アイド・ピーズ)、ラルフ・ルッチ、サンドラ・バーンハード、マノロ・ブラニク、アンドレ・ウォーカーほか
提供・配給:リージェンツ
2017/アメリカ/93分/英題:The Gospel According to André/日本語字幕:柏野文映
©︎Rossvack Productions LLC, 2017. All Rights Reserved.

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