『女神の教室』前田旺志郎が味わった法律家としての苦しみ ロー生たちが示す“同期の絆”
過去に起こした事件の裁判で、担当判事だった柊木(北川景子)にかけられた言葉から恨みを抱き、実務演習クラスの柊木の教え子たちに対して違法行為すれすれの嫌がらせをしていた津山(安井順平)の突然の死。2月20日に放送された『女神の教室〜リーガル青春白書〜』(フジテレビ系)第7話では、司法試験への手応えをつかみ始めたロー生たちに早くも“その後”のことを想像させる。
人と向き合う仕事だからこそ、知らず知らずのうちに買ってしまうであろう誰かからの恨み。そしてそれが、極めて最悪なかたちに帰結したとき、どのようにして折り合いをつけていくべきなのか。言うなればそれは、これまで柊木が教えてきた“実務”と並行して存在する、“現実”を見る作業のようなものだ。
柊木が津山の死にショックを受けたのと同じように、桐矢(前田旺志郎)もまた、一度会っただけの津山の死によって苦しみを味わう。被疑者と直接向き合い、起訴をする立場である検察官を目指している桐矢。その責務に恐怖を感じるようになり、彼はこのままローを辞めることさえ考えてしまうのだ。そこで真中(高橋文哉)たちは桐矢をランチに誘い、自分たちも同じように感じていることを告白する。ひとりで抱え込むのではなく、その恐れを仲間で分け合うことで成長していく。水沢(前田拳太郎)の言う、「お前はひとりじゃないから」という言葉がストレートにそれを物語る。
一度は藍井(山田裕貴)にピンチヒッターを委ねた柊木は、桐矢が苦しみを味わっていることを照井(南沙良)から教えられ、立ち直って(おなじみのトンカツ弁当を食べているシーンが今回は二度も!)自ら実務演習クラスの教壇に立つ。そこで5人に話す言葉は、さながら彼らが法律家になることが決まったかのような、つまりは卒業式でかける“贈る言葉”のような、強く、重い言葉である。「人が人を裁くのには痛みが伴う。被告人の思いを知れば知るほど痛みは増していく。でもそれは必要なこと。それが人を裁く法律家の責任だから」。