『女神の教室』前田旺志郎が味わった法律家としての苦しみ　ロー生たちが示す“同期の絆”

　桐矢の心が晴れやかになると、今度は極めてハードな藍井ゼミの勉強に苦戦していた照井を励まそうと動く実務演習クラスの面々。互いに苦しみを共有し支え合うという彼らの関係は言うまでもなく副題に示される“青春”そのものであり、彼らが構築する“同期の絆”なるものは照井によって左右されるものといってもいい。そういった意味で、相変わらずつっけんどんな態度を見せつつも、みんなと同じテーブルにすっと座る照井の動作は、彼らの絆が完成したことを証明しているといえよう。

　とはいえ桐矢の苦悩は“同期の絆”と柊木からの教えによって解決したが、照井の苦悩はそれらに“結果”が伴ってこそ初めて解決するものである。ここで一気に物語が半年も流れ、あっという間に7月12日。令和5年の司法試験の1日目に到達する。5人のなかで唯一在学中に司法試験に挑む照井（その姿はやはり『ドラゴン桜』（TBS系）を思い出してしまうわけだが）。“描かない”という方法で描かれた半年の彼女の成長が、合否という一瞬の描写で示されることで、このドラマの向かう先も決まるのだろう。

■放送情報
『女神の教室～リーガル青春白書～』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00～21:54放送
出演：北川景子、山田裕貴、南沙良、高橋文哉、前田旺志郎、前田拳太郎、河村花、佐藤仁美、宮野真守、小堺一機、尾上松也、及川光博
脚本：大北はるか、神田優
プロデュース：野田悠介
演出：澤田鎌作、谷村政樹
音楽：武部聡志
主題歌：Vaundy「まぶた」（SDR）
法律監修：水野智幸（法政大学大学院法務研究科）
制作・著作：フジテレビジョン
©︎フジテレビ
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