『シュルプ』キム・ヘスとユ・ソンホが歩む覚悟の道 親子の向き合い方に共感の声も

 王宮内の母親たちを騒々しくさせている陪童の選考試験。2次試験はケソン大君が棄権したことにより、二男のソンナム大君(ムン・サンミン)、ファン貴人(オク・ジャヨン)の息子・ウィソン君(カン・チャニ/SF9)、テ昭容(キム・ガウン)の息子・ポゴム君(キム・ミンギ)の3名となった。「流行りの疫病について」の討論では、王になる素質が浮き彫りになる。村を焼き払って根源を一掃する考えのウィソン君に対し、民を救うために行動に移すことのできるソンナム大君とそのために何が必要なのかを理論立てて考えられるポゴム君。2人が組めば国の未来は明るいと誰もが分かっていても、私利私欲に走る人間がそうはさせない。

 陪童の試験でも大人の事情によってウィソン君派、ポゴム君派と操作されていた。ここで押さえておきたいのは、大妃(キム・ヘスク)がなぜポゴム君の後ろ盾となったのかという点だ。今の座に上り詰めたのはファン貴人の父で領議政のファン・ウォンヒョン(キム・ウィソン)の協力があってだ。本来であれば手を取り合うのが道理だろう。しかしウィソン君が世子になれば領議政の勢力を拡大させてしまう。ケソン大君の秘密を告げ口してきたコ貴人(ウ・ジョンウォン)をあしらったのも同じ理由だと考えられる。つまり敵を増やさないためにテ昭容を選んだというわけだ。承恩後宮で家柄に怯えずに済み、素直な性格で命をかけると忠誠を誓ったテ昭容を存分に利用しない手はない。おまけに息子であるポゴム君の実力は申し分なく、王イ・ホ(チェ・ウォニョン)の名を汚すこともないのだ。

 世子(ぺ・イニョク)が血虚厥を患っていると知ったソンナム大君は治療歴のある医師を探していた。名前が上がったのは疫病で封鎖されている村にいるトジ先生(クォン・へヒョ)。彼の処方により快方に向かったはずの世子は急に吐血して倒れてしまう。廃妃されたユン王后(ソ・イスク)はテイン世子が血虚厥で亡くなったのではなく殺されたと言っていた。だとすれば20年前に起きたことが繰り返されようとしている。疑わしいのは大妃だが自分の手を汚しはしない大妃は一体誰を動かしたのか。大妃に裏切られた領議政、廃世子を狙うファン貴人と動きが見えてきた敵もいる。どうか世子には生きていてほしいと願いを託して次回に備えたいと思う。

■配信情報
『シュルプ』
Netflixにて配信中
(写真はtvN公式サイトより)

関連記事